【文スト】 光の少年と闇の少女

十七話、姐の願い ページ24

〜座敷牢〜

A「鏡花」

鏡花「姐様…」

Aは、座敷牢に入ると、鏡花の頭を撫で

A「任務、ご苦労様でした。よく頑張りましたね。流石私の妹弟子です」

鏡花「ありがとう、でも…」

Aは俯く鏡花と視線を合わせ

A「鏡花、貴女に明日運命を左右する出来事が起こります」

Aがそう言うと、鏡花は首を傾げ

鏡花「運命を左右する出来事？」

そしてAは頷き

A「はい。いいですか。此れは私からの…姐としての言葉です」

鏡花「うん」

鏡花は深く頷き、Aの言葉に耳を傾けた

A「自分を信じなさい。自分の意思で決め、それを必ず成しなさい。諦める事は無きよう努め、自分の価値を見出し、自分の居るべき場所を求めなさい」

その言葉に、鏡花は一瞬目を瞑ると

鏡花「…分かった」

A「…鏡花…」

鏡花「何？」

鏡花からは、俯いたAの表情は分からなかったが

A「生きなさい、光で」

Aの目には揺るぎない決意の色があった

鏡花「…！」

その光に、鏡花は息を呑んだが

A「お休み、鏡花」

優しく微笑むと、Aは座敷牢から出て行った

鏡花「お休みなさい、姐様」

座敷牢から出たAは

A(却説、この後どう動くかで、私達の処分が決まる)

Aの足は真っ直ぐ執務室へと向いていた

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