【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中【弍】

六十二話、Murder on D Street ページ28

乱歩「このままでは殺人犯警察もクビになる。混乱した君の頼れる人物は皮肉な事に一人しかいなかった。電話した君に議員は証拠隠滅の方法を教えて、君はその通りに彼女の胸にもうニ発撃ち、マフィアの仕業に偽装…発見を遅らせる為に川に遺体を流した」

そしてそれを聞いた箕浦が

箕浦「山際が入手した証拠品は何処だ？その議員は山際の仇だ、言え！杉本！」

それでも黙っている杉本に乱歩が

乱歩「ねぇ杉本君、彼女の最後の言葉、当ててみようか？」

そして乱歩は杉本に近寄り

乱歩「ごめんなさい、だね？」

それを聞いた杉本は涙を流しながら

杉本「本当に…全てお見通しなんですね…証拠品は…僕の机の引き出しにあります…」

そして取り調べ室に入り杉本に近づくA

A「…貴方は過ちをしてしまった。でも、彼女の…山際さんの分まで生きなければなりません。」

その言葉を聞いた杉本は

杉本「…！」

目を見開いた。そしてAは

A「人は誰しも心が傷付いた時、縋ってしまう物です。例えそれが…悪魔の囁きだったとしても…杉本さん」

Aは屈み、杉本と視線を合わせる

A「償って、今度は救ってください」

杉本がAをみると、Aも涙を浮かべていた

杉本「…！」

杉本も再び涙を流し乍ら

A「山際さんを殺めてしまった分誰かを救って下さい。彼女も、それを望んでいます」

それを聞いた杉本は

杉本「…なんで…わかるんですか？」

震える声で問いかけた。それに対しAは

A「貴方の未来を望んでいなければ、彼女は貴方を自らの命をかけて、救いませんよ。」

杉本「…あり…がとう…ございます…」
〜〜〜

箕浦「世話になったな」

聴取が終わり、帰ろうとしていた四人

乱歩「ん？」

猪突な箕浦の御礼に振り向く乱歩

箕浦「それに、実力を疑って悪かった。難事件に当たったらまた頼む」

それを聞いた乱歩は笑みを浮かべて

乱歩「僕の力が必要になったらいつでもご用命を、次からは割引価格でいいよ！」

それを聞いた箕浦は苦笑いで

箕浦「そいつは助かる。嬢ちゃんも悪かったな助かったよ」

Aに謝った。するとAもニコリと笑い

A「いえ、また何かあれば私も助けになりますいつでもお呼びください」

それを聞いた箕浦は

箕浦「…ありがとな」

と、薄く笑っていた

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