【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中

五話 人生万事塞翁が虎 ページ7

其処には、びしょ濡れと少年と男がいた

【結果的にーーー人命救助？】

そして、男はカッと目を開けて体を起こす、それを見た敦は、少しビクッとした後

敦「ウッ！川に流されてましたけど…大丈夫ですか？」

それを聞いた男は

「助かったか…ちぇっ」

敦「ちぇっ？！」

敦は男に引いた様な視線を向け

敦(今、ちぇって言ったか？この人…？)

そしておおむろにたちあがると

「君かい？私の入水を邪魔したのは」

敦「僕はただ助けようとしただけで…え？入水？」

「知らんかね？入水、自 殺だよ」

敦「じ、自 殺？！」

「そう、私は自 殺をしようとしていたのだ。なのに君が余計な事を…」

【何故かーーー説教？】

その時

A「あ、此処に居ましたか」

「あー！Aちゃん！」

其処には、二人を探していたであろうAがいた。ずっと走っていたのか息が切れている。

A「はぁ、探したんですよ」

「ごめんごめん。却説、話を戻すと、人に迷惑をかけないクリーンな自 殺が私の信条だ。だのに、君に迷惑をかけた時点でそれはこちらの落ち度、何かお詫びでも…」

その時

グウゥゥゥゥゥ

と敦の腹の虫が鳴った。

A「…？お腹空いてるんですか？」

敦「実は…ここ数日何も食べてなくて…」

そして

グウゥゥゥゥゥ

と、男の腹の虫も鳴る

「奇遇だな、実は私もだ」

それを聞いた敦は期待に目を輝かせ

敦「それじゃあ！」

相手も腹が減っているのなら、あわよくば自分も一緒に連れて行ってくれるかもしれない。そう思ったのに

「因みに財布は流された様だ」

砂色の長外套のポケットをひっくり返すと、蛙が二匹飛び出した。それを見た敦はガッカリと肩を落とした

敦「そんなぁ…」

しかし、その空気を打ち壊す様に

「こんな所におったか！唐変木！」

反対側の岸から、Aの職場の上司である国木田が怒鳴っていた。それを見た男は

「お〜国木田君ご苦労様〜！」

しかしそれを聞いた国木田は額に青筋を立て

国木田「何がご苦労様だ！苦労は全てお前の所為だこの自 殺愛好家！！お前はどれだけ俺の計画を乱せば気が済むのだ！Aの時間までもを無駄にしおって！」

国木田は相当ご立腹な様だ

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