【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中

三十七話 ヨコハマキングパラダヰス ページ39

敦はカメラ等の準備をする、緊張している様だ。そこに国木田が声を掛ける

国木田「おい、小僧」

敦は国木田の方を向く

敦「…？」

そして敦にこう告げる国木田

国木田「不運かつ不幸なお前の人生に、些かの同情がないわけでもない。故に、この街で生きるコツを一つだけ教えてやる」

そして、手帳から一枚の写真を出し

国木田「此奴には会うな。会ったら逃げろ」

そこには、黒い外套を着た男が写っていた

敦「この人は…」

敦が何となく零した言葉に答えたのは

太宰「マフィアだよ」

太宰だった。そしてその聞きなれない単語に首を傾げる敦

敦「え？」

そしてそんな敦に

A「尤も、他に呼び方が無いからそう呼んでるだけですがね」

そう付け加える。そして国木田も

国木田「港を縄張りとする凶悪な犯罪組織、奴等はポートマフィアと呼ばれている。この街の黒社会だ最も危険な連中だ中でもその写真の男はこの探偵社のメンバーでも手に負えない危険な奴だ」

真剣な声色で言う。そしてそんな国木田の言葉に敦は

敦「何故危険なんですか？」

国木田「其奴が異能力者だからだ。しかも殺戮に特化した頗る残忍な異能力で軍警でも手に負えん、俺でも奴と戦うのは御免だ」

と、苦虫を噛み潰したような表情で言った

敦「この男の名は？」

敦も緊張し乍ら問いかけた。そして国木田は押し殺した声で

国木田「…芥川だ…」

そう絞り出す様に言った

〜同時刻 警察署前〜

外套を着た男が黒い鞄を持ち警察署に入って行った

？「道に鞄が落ちて居ました、遺失物かと」

警察1「ああ、落し物ですね、じゃあ、この書類に詳細を…」

警察2「おや？あんたどっかで…？」

？「流石、もう看破なされたか」

警察2「真逆…！此奴手配書の！」

警察1「動くな！」

男に拳銃を向ける

？「矢張りこの街の軍警は頗る優秀だ」

男から黒い“ナニカ”が出現し、その一瞬後。男は交番から出た。その男と入れ違う様に交番に入ってくる女性

女性「あの〜道をお尋ねしたっ！」

女性の科白はそこで止まった。そこに広がって居たのは、惨殺された軍警と、血溜まりだった、その女性が悲鳴を開けるその前に、その警察署が爆破したそして、それを背に咳をして歩き、携帯を取り出す男

？「終わった、次は？」

【芥川龍之介ーーー能力名「羅生門」】

その男は…国木田の持っていた写真の男だった

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