【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中

二十七話 或る爆弾 ページ29

国木田「今だ〜とか、確保〜とか口で言ってるだけで全然働いてないではないか」

怨念がましく太宰に言うが、太宰は笑顔で

太宰「それはしょうがないよ、だって国木田君は…ジャンケンで負けたんだから」

太宰はゲス顔で言う。それをみた国木田は

国木田「貴様…」

ブチギレる寸前の声を出し、青筋を立てるが

太宰「まあまあ、事件は解決したのだから、細かい事はいいじゃないか。あまり神経質になりすぎると皺が増えて、老化が急速に進むそうだよ？」

いつも通り国木田に嘘か本当か分からない情報を流すが

国木田「なっ！それは本当か？！」

相変わらず国木田は素直に受け入れ

太宰「ほら、メモメモ」

太宰に急かされ、律儀にメモを取る国木田だが

国木田「神経質すぎると…老化が…急速…」

そこまで書いた時

太宰「嘘だけど」

悪びれも無く発せられた言葉に今日も今日とて

バキィィィィ！！！

何時も通り万年筆が折れ、国木田が立ち上がり、太宰を蹴る

国木田「貴様ぁ！！人を愚弄するのもいい加減にせんかぁ！」

国木田は“犯人の上”から立ち上がり、太宰を蹴り飛ばす。蹴られた太宰は扉まで吹っ飛んで行ったが、不意に

犯人「お前もなぁ…！」

そう言い、国木田から起爆釦を奪う。そう、あの時国木田が立った為に、犯人が起き上がったのだ。それをみた太宰は

太宰「しまった！」

太宰が声を発すると、全員に緊張が走った

国木田「…！」

国木田も自分の過ちに気付いたのか、汗が浮かんでいる。だが犯人は

犯人「馬鹿にしやがって」

起爆釦に手を伸ばし…そして

犯人「ホンット、異能力者って奴は何処か心が歪だ…」

そして、起爆釦を押した。

A「…！」

人質二人も、動揺している様だった。敦は、ふと爆弾を見ると

敦「あと30秒で爆発！？」

時間が、刻一刻と迫って来ている事に気がついた

国木田「小僧！」

国木田が慌てて敦の方に来ようとするが

犯人「させるか！」

犯人に押さえつけられ、足止めされている

敦「国木田さん！」

足止めされている国木田から、視線を外し

敦「何か被せるもの…何か…何かないか！」

先程言われた太宰の言葉の通りに、爆弾に被せられる“何か”を探した。だが目に入ったものは、怯えた表情のナオミ、そして自分を見つめるAだったそして敦は

敦「…！」

二人を太宰の方へ突き飛ばした

太宰「敦君！？」

太宰が驚いた様な声を出す。何故なら

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