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◇ ページ30
山田side
お客さんの額にかざした手をゆっくりと離す。
山「…………素敵なお母さんですね。」
"羨ましい"
素直にそんな感情が湧いた。
知「僕が言うのも変な話ですけど、本当に素敵な人だったんです。」
山「それは、今も変わらないのでは……?」
知「いや………………。
母は3年前から認知症を患っているので、僕のことももう忘れてますし……。」
山「愛情深い人は、そんな簡単に愛することを忘れていないと思いますよ。
上手く伝えることが出来なくなってしまっただけで、心の中では絶対に貴方を愛してくれていると思います。」
過去の情報を見させてもらった時に、彼が昔と今のお母さんのことを別人のように考えているのが伝わってきて。
なんとなく、そこが引っかかった。
山「絶対に切れることの無い、確かな縁が貴方とお母さんにはあるんですから。」
たとえどんな姿になってしまっても、大切な人はちゃんと愛してあげて欲しい。
大切だと思える人がちゃんとすぐ近くにいるのであれば。
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作者名:如月 | 作成日時:2021年11月20日 19時