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知念side


知「確かな縁…………か。」


あの店員さんの言葉が頭の中でこだまする。

そしてしばらく考えていると、


山「お待たせ致しました。」


目の前に出されたお母さんの得意料理であったハンバーグ。



知「すご……。」


それはまさに、お母さんのハンバーグと瓜二つだった。



たしかに過去に戻った時にキッチンから聞こえていたのは、お肉を混ぜる音だったり、中の空気を抜いている音だったな………。


そんなことを思いながら一口食べると、味も全く同じ。

食卓をみんなで囲んで食べた、あの懐かしい記憶が蘇った。





_


山「本日のお会計、2,000円です。」


そう言われ、お財布の中からお札を2枚取り出す。

そしてそれと同時に


知「あのっ、さっきのレシピって教えて貰えたりしますか?」


そう言った。


ただ純粋に、今のお母さんに今度は僕が作ってあげたい。

そう思ったから。



すると店員さんは少し目を見開いて驚いた顔をした後、目を半月の形にさせてにっこりと笑う。


山「今、レシピ書いてくるのでそこのカウンターで少しお待ちください。」

◇→←◇



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作者名:如月 | 作成日時:2021年11月20日 19時

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