第157話 時機 ページ15
ファルコが技術班に加入したことで、ガビは一人で掃除をしなくてはならなくなった。
さすがに負担が大きすぎるため、リヴァイと分担して2人で掃除をしている。
皮肉にもガビの掃除技術は日に日に上達していき、こっちはこっちでリヴァイの弟子のようになっていった。
掃除中、リヴァイがふと窓の外に目をやると、Aとテクトンが話しているのが見えた。
その光景に顔をしかめる。
「またあいつと喋ってやがるのか」
「同じ班なんだから、仕方ないでしょ？それに隣にファルコもいるし」
リヴァイにつられて窓の外を見たガビが言う。
そんなことはわかっている。だがAと距離の近いあの男がリヴァイはどうにも気に食わない。
「気になるなら告白したらいいのに」
「………は？」
「Aさんのこと気になるんでしょ？それなら伝えないと、Aさん意外と人気だから取られちゃうよ？」
「何言ってやがる」
「だって、ファルコは私に言ってくれた！私のことが好きで、結婚して幸せになってほしいって！」
頬を赤く染め、ガビは持っていた雑巾を握りしめてリヴァイに向き合った。
約半年前、ファルコはずっと想いを寄せていたガビに告白した。
ジークの脊髄液入りワインを口にしてしまい、いつ無垢の巨人になるかわからない状況でファルコは想いを打ち明けたのだ。
「…ガキの約束とはわけが違う」
「ガキとか関係ない！あのときファルコは真剣に告白してくれた。私はそれが嬉しかったの！リヴァイさんも頑張らないと！」
こんな子どもから背中を押されるなんて情けない、と思うほどリヴァイの精神は軟弱ではない。
至って大人の余裕を持っている。
「そうだ！私がAさんを呼んでリヴァイさんと2人きりにするからそこで…」
「おい、余計なことはするな。俺らに干渉するんじゃねぇ」
「でも私は早く2人にくっついてほしい。みんなそう思ってるよ？」
「どいつもこいつも急かしてきやがる。俺はAに言わねぇだけだ」
まだな…と心の中で付け足した。
「言えない」のではなく「言わない」。それには彼なりの理由がある。
リヴァイは部屋に置いてあるカレンダーに目を向けじっと見据えた。
そう、リヴァイは待っていたのだ。
ずっと、その日が来るのを…
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わたがし(プロフ) - moguさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！好みに合っていたようで光栄です！この作品を書いた甲斐がありました。尺の都合で省略した箇所を集めたスピンオフ的なものを作る予定なので、楽しみにお待ちください！ (3月17日 20時) (
レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 最後までお付き合いありがとうございました！いつも温かいお言葉を送っていただいて、本当に、心の底から感謝しています！読者様のおかげで最後まで続けられました。進撃にハマるきっかけとなることができて嬉しく思います！ボードにも感想ありがとうございました！ (3月17日 18時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
mogu(プロフ) - 作者様、キャラ設定もストーリーも好みドンピシャ過ぎて、正直完結がとても寂しいですが、更新本当にお疲れ様でした！小説の内容をより理解する為アニメを全話見返し繰り返し読ませていただくほどこの作品が大好きです。これからも陰ながら応援しております。 (3月17日 18時) (レス) @page43 id: 22906dc04b (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 更新お疲れ様でした！物凄く感動しました！主人公ちゃんの純粋で真っ直ぐな思いがリヴァイさんの心を動かしていたことに感動して思わず泣きそうになりました！この作品を読んで進撃の巨人が更に好きになる切っ掛けになりました！最後に、これからも応援させて頂きます。 (3月15日 21時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
LIVI,LOVE - 作者様、私の作品作り始めましての設定だけ投稿しました！作者名は『コットンキャンディー』です！作品名は『兵士長の双子の妹も最強でした、、、』です！これから、アニメとマンガを見つつ、お話し作っていきます！ (3月2日 11時) (レス) id: 7441eb7b04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2024年1月21日 10時
