【進撃の巨人】調査兵団の天才技術者 Vol.3 (ページ46)

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第140話　共闘ページ46

煙は要塞全体を包み込むように広がっていった。よくわからない謎の煙に口を押さえて咳き込む。

そこで、コニーが恐ろしいことを口にした。

「巨人が死んだ臭いじゃねぇ。これは…ラガコ村と同じやり方なんじゃ…」

ラガコ村、それはコニーの故郷の村。ジークの脊髄液が含まれたガスを流され、村民が全員巨人になってしまった。

それとこの煙が同じだとすると…考えただけで戦慄が走る。

「A！ミカサ！ピーク！ファルコに乗れ！ここから離れる！」

リヴァイが即座に指示を出した。家族との再会を果たした直後のこと、さすがのピークも戸惑っている。

アッカーマンと巨人の力を持つ者は例外。泣き叫ぶピークを引っ張ってファルコに乗せ、要塞を飛び立った。

『ジャンとコニーは置いていくんですか…？』

「仕方ねぇだろ。あいつらだって分かってるはずだ」

空を飛びながら、小さくなっていく2人を見下ろす。せっかくここまで一緒に来たのに、こんなお別れはあんまりだ。

次の瞬間、無数の巨人が出現し要塞を転げ落ちた。光るムカデと共にエレンの方へと走っていく。

ライナーが光るムカデを食い止めるが、多数の巨人に群がられる。あの中にはジャンやコニー、ガビもいる。巨人を殺すなんてことはできない。

ピークが泣きながら飛び降りて巨人化。アニも一緒になって光るムカデを食い止めている。

一方で、我々アッカーマンはアルミンと戦うエレンの元へと向かう。そこで突然、ミカサが頭を押さえて苦しみだした。

『ミカサ⁉︎頭痛いの⁉︎』

「しっかりしろ！もうエレンを殺せるのは俺たちだけだ！」

これはたぶん、昨日言っていた突発性の頭痛。宿主であるエレンを殺すことに抵抗しているからなのか…？

「時間がねぇ、俺とAでやるぞ！」

『はい！』

すると、苦しんでいたミカサが起き上がり、持っていたマフラーを取り出して首に固く巻き付けた。

「エレンは口の中にいる。私がやる。みんな、協力して！」

「了解だ、ミカサ！」

3人同時に飛び降りた。ここに最後の力を懸ける。

エレンとアルミンが殴り合い、アルミンの頭部の骨が砕け散った。

ファルコの背中に置いてあった対巨人ライフルで飛んで来るアルミンの骨を撃ち砕き、リヴァイとミカサの通る道を切り開く。

後ろを飛ぶリヴァイが雷槍を投げ、エレンの前歯を撃ち破った。

リヴァイの後ろを飛んでいたミカサが開いた穴の両端にアンカーを刺す。そしてそこへ入っていった。