【進撃の巨人】調査兵団の天才技術者 Vol.3 (ページ45)

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第139話　起爆ページ45

振り下ろされた鎌は自分には当たらず、すぐ横に大きな音を立てて落ちてきた。

何が起こったのか、小柄な巨人が自分を襲ってきていた戦鎚のうなじにかぶり付いている。あの巨人は…

『ユミル…？助けてくれたの？』

窮地を救ってくれたのは、調査兵団の元同期・ユミルの巨人体だった。

ユミルは戦鎚のうなじを食い千切り、自分とライナーの周りの巨人を次々と倒していった。

後ろでは、ライナーらの仲間だった顎の巨人2体がジャンとピークを助けている。

どうやら、我々と関わりのあった継承者たちが味方になってくれたようだ。

この隙にジャンを始祖の頭骨へと向かわせ、首から垂れ下がる起爆装置にジャンが手を掛けた。

「この…死に急ぎクソバカ野郎がぁぁぁぁ！」

爆弾が爆発。爆風と共に始祖の首は地上へと落ちていく。首の骨からは光るムカデのようなものが飛び出し、また首と繋がろうとしている。

そこでライナーがムカデを抱えて倒し、ムカデと生首の接触をなんとか阻止する。

「ジャン！ピーク！A！急いで離れるぞ！アルミンがこの骨ごと吹き飛ばす！」

コニーに呼ばれ、差し出された手を掴んで急いでファルコの背中へと飛び乗った。

ジャンとピークを乗せた後、始祖の背中から眩しい光が差し、円球状に大きな爆発が起こった。

爆風に押されながらファルコは要塞に降り立ち、その背中から爆発後の始祖の様子を窺う。

骨は消え、地鳴らしも止まっている。これでエレンは本当に死んだのだろうか。

ガビが何かに気付き、急いでファルコの背中を駆け降りた。その後にピークも続いて降りていく。

壊滅したと思われていたレベリオ収容区から、ガビやピークの家族がここまで逃げてきていたようだ。

ガビとピークは家族と抱き合い、ファルコも巨人から出て泣きながら再会を喜び合っている。

島を裏切り、仲間をたくさん殺してまでここまで来た。その後悔は残っている。だが、この光景を見ていると、地鳴らしを止めたことは間違いではなかったと思える。

要塞の上からまだ戦っているライナーの様子を眺めた。ライナーは無事だが、光るムカデは爆発を受けても尚まだ生きている。

その時、巨人化したアルミンの後ろに光が差し、超大型と同じ大きさの長髪の巨人が現れた。あれはエレンだ。

一方で光るムカデは我々のいる要塞へと近づき、そして真下に来た辺りで体から白い煙を吹き出した。