第83話 取材 ページ39
翌日、調査兵団と懇意にしているベルク新聞社から取材依頼が来た。
取材は苦手だが少しだけならと許可。聞かれるのは主にタイプライターについて。
ベルク新聞社のロイとピュレもタイプライターの発明には驚いたようで、興味津々に質問してくる。
緊張して上手く話せなかったが、取材のお礼として取材料をいただいてしまった。
数日後、ベルク社の発行する新聞の一面で紹介された。そしてベルク社に負けじと他の新聞社からも次々と取材依頼が舞い込んでくる。
大勢から注目されるのは苦手なので、各社ほんの少しだけ取材に答えていた。
すると今度はそれが受けたのか、ミステリアスな技術者として紹介され、より注目を浴びてしまう。
記事を読んだ読者からファンレターを貰うこともある。自分はただ目立ちたくないだけなのに、恥ずかしい。
この記事は民衆だけでなく、憲兵団や駐屯兵団にも広まり、特に兵団の上層部からは使わせてほしいとの手紙が多数届く。
タイプライターはまだ一台しかないため、街の工房に設計図を渡し増産してもらえるよう頼んだ。
そして増産されたタイプライターをリーブス商会があちこちに売り、発明した特許の使用料として売り上げの一部が自分に入ってくるようになった。
ハンジの言った、もっと良い稼ぎ方とはこのことだったらしい。
再び写真の実験をしているところに、アルミンが自分宛の手紙を届けに来た。
「すごいねA、一躍大金持ちだよ」
『アルミンが助言してくれたおかげだよ。あとエレンとハンジさんも』
「どういたしまして。でもこのファンレターの数にはびっくりだよ」
『うん、今回学んだのは新聞の影響力の恐ろしさだね』
「もちろんタイプライターもすごいけど、たぶん発明したのが16歳の女の子で前調査兵団団長の妹ってところにみんな注目してるんだと思うよ」
『恥ずかしいからあんまり目立ちたくないんだけどなぁ。私より機械を見てほしい』
「Aのそういう謙虚なところも、注目されてる理由なのかもね」
色々と思うところはあるが、何はともあれ写真を作るための資金が貯まった。
これでエレンとの約束を果たせそうだ。
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《現在公開可能な情報》
No.34
各新聞社からの取材料＋特許使用料＋レンタル料(主にハンジとリヴァイから)
まだ数が少ないので一台の値段はとても高い
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わたがし(プロフ) - レナさん» ご指摘ありがとうございます！原作第106話「義勇兵」にて、マーレの兵士が『穢れた血』と表現していましたので、それをそのまま使用しました。紛らわしくて申し訳ありません。『島の悪魔』の方がわかりやすかったですね（汗） (12月7日 12時) (
レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - すごく面白いです！訂正をしていいのか分かりませんが、85話の話で出てくる穢れた血ではなく、島の悪魔なのではないでしょうか？ (12月7日 9時) (レス) @page41 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - 琴さん» 最高だなんて嬉しいお言葉、ありがとうございます！不定期な更新ですが、今後ともよろしくお願いします！ (11月27日 14時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - もう最高に面白いです！更新頑張ってください！ (11月26日 10時) (レス) @page33 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、今後も楽しんでいってください！ (11月20日 17時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年11月2日 12時
