第75話 到達 ページ26
『そばにいたいと思ったきっかけは兵長の笑顔を独占したいと思ったこと。兵長の笑顔と関係してるってことですか？』
「まぁそうだね。リヴァイのそばにいて笑顔を見て、Aはどんな気持ちになる？」
『自分だけに笑ってくれて嬉しい、もっと見たい、兵長はあまり笑わないからどうやったらまた笑ってくれるのか知りたくなる』
「そう！その知りたいって気持ちの正体がドキドキなんだよ！」
ハンジはこの前と同じように拳を握って叫んだ。
「何か新しい機械とか見たときにドキドキするだろ？どうやってできてるんだろうって、Aはいつも目を輝かせてるじゃないか。それと同じさ」
『確かにそうですけど、兵長は機械じゃないし分解できないです』
「そういう意味じゃない」
「Aにとって機械がどういう存在なのか考えてみたらいいよ」
機械が自分の中でどういう存在か…興味があるもの。いや、興味よりももっと強い気持ちがある…
『……好き…かな…』
「うおおおお！ついに出た！ミカサ！ついにやったぞ！」
「ここまで長かった」
ハンジはミカサに抱きついて喜び、ミカサも嬉しそうに笑っている。
『じゃあ、私は兵長のことが好きなんですね』
「あれ？思ったより淡白だな」
『兵長のことは元から大好きだから。他の人と違うのは笑顔を見たいかどうかだけど、何で兵長への好きだけ違うのかな？』
「あーまた難しく考えてる。好きなものは好きでいいんだよ⁉︎」
「Aは何でも理屈で考えすぎ」
『それと、兵長が好きだったら私はどうしたいのかな。そばにいたいと思うけど、またドキドキして話せなくなるかも。』
「次はその意味を理解することが課題だね」
「焦れったい…」
昼食を食べ終わり、午後の作業を始めた。1人で作業するAから離れた位置でミカサはハンジに話しかける。
「兵長がAに忠誠を誓ったというのが不思議です」
「やっぱり、ミカサもそう思った？リヴァイはそういうの口に出すタイプじゃないから意外だよね」
「もしかしたら兵長は、プロポーズ…していたのかも」
「色々すっ飛ばしすぎてるけど、あり得なくはないね。あっちはあっちで素直じゃないからなぁ。もっと他の言い方をしないと気付かないよ、こっちの鈍感さんは」
なかなか想いの交わらない2人に焦ったさを抱えつつも、そう遠くはない2人の未来にハンジは口元を緩ませた。
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わたがし(プロフ) - レナさん» ご指摘ありがとうございます！原作第106話「義勇兵」にて、マーレの兵士が『穢れた血』と表現していましたので、それをそのまま使用しました。紛らわしくて申し訳ありません。『島の悪魔』の方がわかりやすかったですね（汗） (12月7日 12時) (
レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - すごく面白いです！訂正をしていいのか分かりませんが、85話の話で出てくる穢れた血ではなく、島の悪魔なのではないでしょうか？ (12月7日 9時) (レス) @page41 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - 琴さん» 最高だなんて嬉しいお言葉、ありがとうございます！不定期な更新ですが、今後ともよろしくお願いします！ (11月27日 14時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - もう最高に面白いです！更新頑張ってください！ (11月26日 10時) (レス) @page33 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、今後も楽しんでいってください！ (11月20日 17時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年11月2日 12時
