第64話 会議 ページ15
女王がトロスト区にお越しとのことで、三兵団の一部を集めて会議が開かれることになった。
その会議ではエレンの家の地下室に何があったのかが知らされる。
松葉杖で歩けるようになったとはいえ、まだ身体に巻かれた包帯も取れておらず、会議には出るなと言われた。
長時間外出していたのも、実はいつも医者から注意されていた。
それでも、エルヴィンが知りたかった地下室の情報が公開される場には、何としてでも私が立ち会わないといけない。
それがエルヴィンの妹としての使命だから。
そう駄々をこねて会議に参加させてもらった。
そんなことがあり少し遅れて会議室に入り、エレン、ミカサ、アルミンの前の席に座った。3人とも気まずそうに顔を背けている。
ハンジを挟んだ向こう側に座るリヴァイもこちらを向いてくれない。みんなとは元通り仲良くしたいのに。
女王が入室され会議が始まった。
エレンの家の地下室には3冊の本があり、「グリシャ・イェーガー氏の半生」「巨人と知りうる歴史の全て」「壁外世界の情報」が記されていた。
我々が相手にしていた敵の正体は人であり、文明であり、言うなれば世界…
壁外人類は巨人になれる我々ユミルの民を根絶することが目的。そして「始祖の巨人」を宿した壁の王はそれを受け入れている。
これを阻止するためグリシャ氏は王家から始祖の巨人を奪い、息子のエレンに託した。
始祖の巨人は王家でないと無垢の巨人を操れない。でもエレンは一度だけ始祖の力を使ったことがある。
「まさか⁉︎」
静かな会議室でエレンが突然叫び、会議が中断する。何か言いたげなエレンだったが、何でもないと言って座ってしまった。
ハンジによれば、エレンは今「そういう時期」にあるらしい。よく意味はわからないけど、ザックレー総統も納得して会議は再開した。
会議終了後、一同が解散していく中リヴァイに近づいた。
『あの、兵長、お話が…』
聞こえていなかったのか、それとも無視されたのか。リヴァイは何も言わず足早に会議室の扉へと歩いていった。
『待って…！』
引き止めようと腕を伸ばすも松葉杖で追いかけることもできず、一人その場に残される。
もう気持ちの整理もできたのに、話したいことがあったのに…
伸ばした腕を力なく下ろす。
そんな姿をハンジは静かに見つめていた。
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わたがし(プロフ) - レナさん» ご指摘ありがとうございます！原作第106話「義勇兵」にて、マーレの兵士が『穢れた血』と表現していましたので、それをそのまま使用しました。紛らわしくて申し訳ありません。『島の悪魔』の方がわかりやすかったですね（汗） (12月7日 12時) (
レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - すごく面白いです！訂正をしていいのか分かりませんが、85話の話で出てくる穢れた血ではなく、島の悪魔なのではないでしょうか？ (12月7日 9時) (レス) @page41 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - 琴さん» 最高だなんて嬉しいお言葉、ありがとうございます！不定期な更新ですが、今後ともよろしくお願いします！ (11月27日 14時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - もう最高に面白いです！更新頑張ってください！ (11月26日 10時) (レス) @page33 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、今後も楽しんでいってください！ (11月20日 17時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年11月2日 12時
