第47話 鈍感 ページ48
リヴァイから向けられる真剣な眼差し。そこにある感情が読み取れない。
『兵長の言っている意味がよくわかりません』
どれだけ考えてもリヴァイの言葉の意味が理解できなくて悔しくなる。
『私はただ、兵長やハンジさん、エレンたちみんなが大好きだからこれからもずっと一緒にいたいって思っただけです』
「………は？」
『あ、でも確かに次の戦いで死ぬかもしれないから、ずっと一緒にいられるなんて保証どこにもありませんよね』
「おいおい待て、まさかさっきの言葉は他の奴にも言ったのか？」
『この前エレンたちにも言いました。みんなが大好きだって』
リヴァイは再び視線を窓の外に向け小さく呟いた。
「鈍感とかいうレベルじゃねぇな」
兵舎に帰ってきた。団長に今日の報告をしてから、新兵器作りを進めるために工房へと向かう。
執務室に残ったリヴァイは置いてあるソファにドカッと座った。
「おいエルヴィン、一体どういう教育をしたらあそこまで純粋に育つんだ？投資額が増えてる理由に何の疑問も持ってねぇ」
「リヴァイも気付いたか、Aを見る貴族の目に」
「普通は気付く。気付いてねぇのは交渉成立を素直に喜んでやがるAだけだ」
「多額の投資をしてもらえるのはありがたいが、兄としてはAをあのような目で見られたくはないな」
「同感だ。1人で行かせたら変な薬でも盛られかねねぇぞ」
その時、ハンジが報告書を提出しに部屋に入ってきた。
「私も気付いてたよ。班長がAに変わってから投資額が桁違いだからね。そのうちAを嫁に欲しいなんて貴族も出てくるんじゃない？」
「それはダメだ。Aに結婚はまだ早い」
「冗談だよエルヴィン。でももしAが結婚したい人がいるって誰か連れてきたらどうする？」
「その男の素性を詳しく調べ上げ、人格、能力、経済力その他諸々Aに相応しいか見極める」
「ほぉ、厳しいね。これに当てはまる男はいるのかねぇ。ね？リヴァイ？」
「Aは調査兵だ。いつ死ぬかもしれない身で結婚だ恋愛だなどと言ってる場合じゃねぇだろ」
「もしもの話だよ。どう？リヴァイ、立候補してみたら？」
「ふざけるなクソメガネ。あいつの鈍感さは俺じゃ手におえねぇ」
それだけ言うと、リヴァイは部屋を出て行った。
「ちょっとグイグイ行きすぎたかな。エルヴィンもAの相手はリヴァイがいいと思ってるんでしょ？」
「…さぁ、どうだかな」
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はにみず(プロフ) - わたがしさん» どういたしましてです。主人公ちゃんとリヴァイ兵長の両想いが実ると良いですよね！エルヴィンの義手のイメージが、鋼の錬金術師を連想していました(笑)ちなみに私の進撃の推しはミカサとリヴァイ兵長とエルヴィンなんです(笑)無理せず更新してくださいね！ (1月22日 23時) (
レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 通勤のお供に楽しんでいただけているようで光栄です！私もこの話を書きながら読み返していたら再度どハマりしてしまいました(笑)応援とても嬉しいです！ありがとうございます！ (1月22日 19時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どうもありがとうございます。実は進撃の巨人にハマりそうになっている自分がここにいます(笑)仕事終わりに読むのがとても好きで良く行き帰りの電車の中で読んでますよ。引き続き応援してます！ (1月20日 12時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 初めまして！コメントありがとうございます！毎日だなんて嬉しすぎます！！温かいお言葉、とても励みになります！はにみず様もお身体にお気をつけてお過ごしください。 (1月20日 9時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 初めまして。初コメです。とても面白くて毎日読み返しています。風邪やインフルエンザが流行っているので、無理せず更新してください！応援してます！ (1月14日 9時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年10月2日 16時
