第28話 唯一 ページ29
ひとしきり笑った後、落ち着いたピクシス司令が話し始めた。
「報告書を読むかぎり、状況は絶望的じゃったろうに、よくエルヴィンを連れて帰って来れたもんじゃのう」
「ええ、まさか妹に助けられる日が来るとは想像もしてませんでしたよ。一匹たりとも近づけないと言われたときの背中は何よりも頼もしかったです」
『あれは忘れて！本心だけど、決してカッコつけて言ったわけじゃないから！』
自分で言った言葉を思い出して恥ずかしくなる。
「あの時のAはまるで別人だったな。動きがまるでリヴァイのようだったぞ」
『自分でもよくわからない。あの時は、なぜか突然体中から力が湧いてきて、どう動けばいいのか全部わかったような気がして夢中で動いてた』
「いわゆる覚醒というやつかのう？」
『そんな聞こえの良いものではないと思います。直前まで少しイライラしていたので感情的になっただけです』
あの時はユミルがライナーたちについていく理由がわからず、他のことにも頭がいっぱいでイライラしていた。
たぶんそのイライラを巨人にぶつけていただけだろう。
『何はともあれ、エルヴィンが無事に生きてて…よかった…』
Aはベッドに突っ伏すように倒れ、すぐに小さな寝息が聞こえてきた。
「ん？寝てしまったのか？」
「そのようです。おそらく徹夜で
「これほど素晴らしい技術を持っていても、やはり中身はまだ15の娘なのじゃのう。お主は優秀な妹を持っておるな」
「ええ、本当に。私の唯一無二の誇りです。」
戦場で言われた言葉を思い出しながら、右手でAの頭を優しく撫でた。
「リヴァイ、悪いがAを部屋まで運んでもらえるか？」
返事がない。リヴァイは驚いた表情で一点を見つめている。
「リヴァイ？どうかしたか？」
「…ん、いや、何でもねぇ…」
眠っているAを抱え、リヴァイは部屋を出て行った。
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《現在公開可能な情報》
No.16
Aは集中したら寝食を忘れるタイプ。今回は仮眠を除くと5徹くらい。
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はにみず(プロフ) - わたがしさん» どういたしましてです。主人公ちゃんとリヴァイ兵長の両想いが実ると良いですよね！エルヴィンの義手のイメージが、鋼の錬金術師を連想していました(笑)ちなみに私の進撃の推しはミカサとリヴァイ兵長とエルヴィンなんです(笑)無理せず更新してくださいね！ (1月22日 23時) (
レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 通勤のお供に楽しんでいただけているようで光栄です！私もこの話を書きながら読み返していたら再度どハマりしてしまいました(笑)応援とても嬉しいです！ありがとうございます！ (1月22日 19時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どうもありがとうございます。実は進撃の巨人にハマりそうになっている自分がここにいます(笑)仕事終わりに読むのがとても好きで良く行き帰りの電車の中で読んでますよ。引き続き応援してます！ (1月20日 12時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 初めまして！コメントありがとうございます！毎日だなんて嬉しすぎます！！温かいお言葉、とても励みになります！はにみず様もお身体にお気をつけてお過ごしください。 (1月20日 9時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 初めまして。初コメです。とても面白くて毎日読み返しています。風邪やインフルエンザが流行っているので、無理せず更新してください！応援してます！ (1月14日 9時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年10月2日 16時
