第15話 帰還 ページ16
全員で巨人のうなじを切っていくも、女型の体はどんどん食いつくされていく。
兵士たちの体力も限界に近い。
「総員撤退！！巨人たちが女型の残骸に集中している内に馬に移れ！カラネス区へ帰還せよ！」
青の信煙弾が撃たれ、全体に撤退命令が出された。
討伐中に気付いた異変を報告するため、先頭を走るエルヴィンとハンジの元まで馬を走らせた。
『団長！報告したいことがあります！』
「何だ？言ってみろ」
『さっき巨人を倒したときに1人の兵士とすれ違ったんです。その兵士のマントは調査兵団のものでしたが、中のジャケットには別の紋章が一瞬見えました』
「マントは調査兵団で中は別ってことは、誰かが調査兵団に成りすましてるってことになるね」
『はい。なのでそれが女型の本体なのかと…』
「見間違いってことは？」
『ないと思います。動体視力は良い方なので』
「これでハンジの推論が裏付けられたな。敵は我々と同じ装備を纏い、兵士に紛れ込んでいる」
巨大樹の森を出ると森の周りを囲っていた兵士たちと合流し、陣形を再展開した。
女型が巨人を呼び寄せたからか、森の外には巨人が全くいない。
出発直前、粘膜に包まれたエレンを抱えたリヴァイとミカサが戻ってきた。
『ミカサ！エレンは生きてるの？』
「生きてる。でも、女型を殺すことはできなかった」
『それで女型はどうしたの？追ってこなかったの？』
「なぜだかわからないけど、座り込んだまま動かなくなった」
「大方、エレンを取られて悔しがってんだろ。涙を流すほどにな」
リヴァイがエレンを荷台に放り投げた。ミカサがリヴァイをひと睨みしてエレンの体をタオルで拭いていく。
ーーーーーーーーーー
カラネス区に到着した。大勢の住民が帰還した調査兵団を出迎えている。
しかし、向けられているのは賞賛ではなく失望の目。壁外遠征にかかった費用と犠牲の大きさに落胆している。
対特定目標拘束兵器の開発にも、必ず成果を出すことを条件に多額の資金を援助してもらった。
巨大樹の森に置いてきたなんて、投資をしてくれた人たちに顔向けできない。
悔しい。あれだけ準備して、みんな必死に戦ったのに、それでも人類は巨人に勝てないのか。
今回の遠征でも犠牲に見合う収穫がなかったと判断され、後日エルヴィン含む責任者は王都に招集された。
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はにみず(プロフ) - わたがしさん» どういたしましてです。主人公ちゃんとリヴァイ兵長の両想いが実ると良いですよね！エルヴィンの義手のイメージが、鋼の錬金術師を連想していました(笑)ちなみに私の進撃の推しはミカサとリヴァイ兵長とエルヴィンなんです(笑)無理せず更新してくださいね！ (1月22日 23時) (
レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 通勤のお供に楽しんでいただけているようで光栄です！私もこの話を書きながら読み返していたら再度どハマりしてしまいました(笑)応援とても嬉しいです！ありがとうございます！ (1月22日 19時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どうもありがとうございます。実は進撃の巨人にハマりそうになっている自分がここにいます(笑)仕事終わりに読むのがとても好きで良く行き帰りの電車の中で読んでますよ。引き続き応援してます！ (1月20日 12時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 初めまして！コメントありがとうございます！毎日だなんて嬉しすぎます！！温かいお言葉、とても励みになります！はにみず様もお身体にお気をつけてお過ごしください。 (1月20日 9時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 初めまして。初コメです。とても面白くて毎日読み返しています。風邪やインフルエンザが流行っているので、無理せず更新してください！応援してます！ (1月14日 9時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年10月2日 16時
