第12話 協力 ページ13
それから約一ヶ月間、調査兵団では長距離索敵陣形の全体訓練が繰り返し行われた。
そしてその裏で、巨人捕獲用の兵器の開発も同時に進行していた。
Aはエレンの巨人化実験から得たデータとハンジから聞いた巨人の特徴を踏まえて設計図を書いていく。
「本物の巨人を見たこともない新兵の小娘ができるわけない」「団長の妹だから贔屓されている」
技術班の一部からはこういった意見も出てきたが、ハンジの助けもあり、Aの緻密な設計図を見て文句を言うものは誰もいなかった。
そこからは共同作業。設計図に沿って部品を組み立てていく。
壁外調査まであと数日というある日の夜、エルヴィンは工房を訪れていた。
「進捗はどうだ？壁外調査に間に合いそうか？」
「バッチリです。さすがエルヴィン団長の妹さんだ、設計図が完璧すぎて驚きましたよ」
エルヴィンは工房の隅で一人眠気と戦っているAに近づいた。
「お疲れのようだな、A」
『エルヴィ…じゃなくて団長。まだ疲れて…ませんよ…』
「はは、無理はするなよ」
ここからはプライベートだ、と言ってエルヴィンはAの隣に腰掛けた。
「すまないな。入団後すぐに大仕事を任せてしまって。今回はどうしてもAの力が必要だったんだ」
『新しい機械を作れるっていうなら何でもやるし、頼りにしてくれるのは嬉しい』
「それならよかった。技術班の仲間と一緒に作業してみてどうだった？」
『…始めは私のアイデアを受け入れてもらえるかわからなくて怖かった。質問されるのも怖くて泣きそうだった。でもみんな優しくて、私の意見もちゃんと聞いてくれて、それで…』
「それで？」
『誰かと一緒にひとつのものを作るのがちょっとだけ楽しいって思えた』
「そうか。その言葉が聞けてよかったよ」
エルヴィンは安心したように微笑んだ。
「壁外調査まであと少しだ。体を休めることも忘れるなよ」
『うん。エルヴィンもね』
こうして、対特定目標拘束兵器が完成し、第57回壁外調査の日を迎えた。
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《現在公開可能な情報》
No.8
Aはいつも一人で機械を作っていたので、他人と協力して作業をしたことがなかった。このことからエルヴィンはAが技術班と上手くやっていけるか心配していた。
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はにみず(プロフ) - わたがしさん» どういたしましてです。主人公ちゃんとリヴァイ兵長の両想いが実ると良いですよね！エルヴィンの義手のイメージが、鋼の錬金術師を連想していました(笑)ちなみに私の進撃の推しはミカサとリヴァイ兵長とエルヴィンなんです(笑)無理せず更新してくださいね！ (1月22日 23時) (
レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 通勤のお供に楽しんでいただけているようで光栄です！私もこの話を書きながら読み返していたら再度どハマりしてしまいました(笑)応援とても嬉しいです！ありがとうございます！ (1月22日 19時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どうもありがとうございます。実は進撃の巨人にハマりそうになっている自分がここにいます(笑)仕事終わりに読むのがとても好きで良く行き帰りの電車の中で読んでますよ。引き続き応援してます！ (1月20日 12時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 初めまして！コメントありがとうございます！毎日だなんて嬉しすぎます！！温かいお言葉、とても励みになります！はにみず様もお身体にお気をつけてお過ごしください。 (1月20日 9時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 初めまして。初コメです。とても面白くて毎日読み返しています。風邪やインフルエンザが流行っているので、無理せず更新してください！応援してます！ (1月14日 9時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年10月2日 16時
