第11話 雑談 ページ12
実験は中止になり、午後から始まる全体訓練までの間は休憩時間となった。
木陰のベンチに座って1人遠くを眺めているとエレンが近づいてきた。
「A…だったか？隣座ってもいいか？」
『…どうぞ』
先刻はパニックに陥っていたエレンとAだったが、2人とも今はもう落ち着いたようだ。
「悪かったな。いきなり襲ってちまって。怖かっただろ？」
『ちょっとね。でも、私が動かしてって頼んだから、エレンは何も悪くないよ』
「そうは言ってもなぁ、また全身巨人化できなかったし、そもそも一回で巨人化しないといけねえのになぁ」
頭を抱えながらエレンはため息を吐いた。
「ハンジさんはAならあれだけで大丈夫だって言ってたけど、ほんとに腕だけで情報は集められたのか？」
『うん、大丈夫だよ。腕の大きさが分かれば、そこからだいたいの全身の大きさが計算できるから』
スケッチした紙をエレンに見せながら計算方法を説明していく。
「すげぇな。難しくてよくわかんねぇけど、とにかくすげぇってことはわかった」
『あはは、エレンさっきからすごいしか言ってないよ』
「いや、だって、すごいだろ⁉︎あんなに少ない情報でここまでって！」
『ただの推測でしかないけどね…』
エレンに褒められて、嬉しくて照れてしまう。
「ちゃんと巨人化できてたらもっとAの役に立てたのにな」
『じゃあ次また実験することがあったらその時に期待してるね』
その後、ミカサたち同期の話題でエレンと盛り上がっていた。
楽しく話す2人の背後に忍び寄る影があった。
「おい。いつまでくっちゃべってんだ。もうすぐ全体訓練が始まる。さっさと準備しろ」
いつにも増して眉間に皺の寄ったリヴァイが2人の後ろに仁王立ちしていた。
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
《現在公開可能な情報》
No.7
リヴァイがAとエレンの背後に現れる数分前、リヴァイ班4人の会話
「ねえちょっとみんな見てよ！あの2人なんか良い感じじゃない⁉︎」
「ほんとだ、若い者同士まさに青春ってやつだなぁ」
「なんだよエレンのやつ、可愛い子が隣にいるからって鼻の下伸ばしやがって！」
「鼻の下伸ばしてんのはお前の方だろ」
会話を耳にしたリヴァイはエレンたちのほうへ歩いて行った。
(上からペトラ、エルド、オルオ、グンタ)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どういたしましてです。主人公ちゃんとリヴァイ兵長の両想いが実ると良いですよね！エルヴィンの義手のイメージが、鋼の錬金術師を連想していました(笑)ちなみに私の進撃の推しはミカサとリヴァイ兵長とエルヴィンなんです(笑)無理せず更新してくださいね！ (1月22日 23時) (
レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 通勤のお供に楽しんでいただけているようで光栄です！私もこの話を書きながら読み返していたら再度どハマりしてしまいました(笑)応援とても嬉しいです！ありがとうございます！ (1月22日 19時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どうもありがとうございます。実は進撃の巨人にハマりそうになっている自分がここにいます(笑)仕事終わりに読むのがとても好きで良く行き帰りの電車の中で読んでますよ。引き続き応援してます！ (1月20日 12時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 初めまして！コメントありがとうございます！毎日だなんて嬉しすぎます！！温かいお言葉、とても励みになります！はにみず様もお身体にお気をつけてお過ごしください。 (1月20日 9時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 初めまして。初コメです。とても面白くて毎日読み返しています。風邪やインフルエンザが流行っているので、無理せず更新してください！応援してます！ (1月14日 9時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わたがし | 作成日時：2023年10月2日 16時
