第10話 恐怖 ページ11
前回とほぼ同じ状況だからか、エレンの周りを囲っていたリヴァイ班は皆落ち着いている。
ただ、前回と違うのは巨人化した右腕が皮膚に覆われていること。
「うおぉぉぉ！エレーン！今回は皮膚も付いてるね！ねぇ、触っていい？いいよね⁉︎」
「すみません。また腕だけになってしまって…」
「大丈夫！Aならこれだけの情報で十分だよ。それより、腕の繋ぎ目がどうなってるか見てもいい？」
初めて見る巨人に驚きつつも、Aは素早くエレンの右腕のスケッチを始めた。
そして、側に立っているリヴァイやハンジの身長から巨人のおよその大きさを割り出してメモしていく。
『あの…ちょっとだけ腕を動かしてもらってもいいですか？動きを見たいので』
「ああ、やってみるよ」
エレンが腕を動かした瞬間、巨人化した右腕がAめがけて襲ってきた。
潰される…！そう思った瞬間、誰かに身体を押し倒され、すぐ横に右腕が倒れてきた。
「無事か？」
『…は、はい、大丈夫です…』
すんでのところで助けてくれたリヴァイに震えた声で答える。
「おいエレン！どういうことか説明しろ！今のはお前の意志なのか？」
「違います！部分的に巨人化したまま動かすのは初めてで、勝手に動いてしまって…わざとじゃないです！信じてください！」
「わかったわかった。残念だけど今日の実験はここまでにしよう」
エレンが腕を引っ張り筋繊維のようなものが千切れると、巨人化した右腕は蒸発して消えていった。
「どうだ？これが巨人ってやつだ。お前は運がよかったな。初めて見る巨人が出来損ないの片腕で」
自力で立ち上がれないAに手を貸しながらリヴァイは言った。
『正直、巨人がこんなにも大きくて怖い存在だとは思ってもいませんでした…』
「巨人を怖いと感じるのは普通の反応だ。ここにいる全員、ハンジも含めて巨人を初めて見たときは恐怖を感じたはずた。だがその恐怖を経験し乗り越えた者だけが生き延びる」
壁外にいる巨人はいつでもどこでも無条件に襲ってくる。
そんな中で何年も生き残っている兵士は生き方を学んだのだ。
巨人化した右腕が完全に消えた後も、恐怖でまだ手は震えている。
『リヴァイさんも初めは怖かったんですか？』
「……昔のことは覚えてない」
なんだか誤魔化された気がした。
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はにみず(プロフ) - わたがしさん» どういたしましてです。主人公ちゃんとリヴァイ兵長の両想いが実ると良いですよね！エルヴィンの義手のイメージが、鋼の錬金術師を連想していました(笑)ちなみに私の進撃の推しはミカサとリヴァイ兵長とエルヴィンなんです(笑)無理せず更新してくださいね！ (1月22日 23時) (
レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 通勤のお供に楽しんでいただけているようで光栄です！私もこの話を書きながら読み返していたら再度どハマりしてしまいました(笑)応援とても嬉しいです！ありがとうございます！ (1月22日 19時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - わたがしさん» どうもありがとうございます。実は進撃の巨人にハマりそうになっている自分がここにいます(笑)仕事終わりに読むのがとても好きで良く行き帰りの電車の中で読んでますよ。引き続き応援してます！ (1月20日 12時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - はにみずさん» 初めまして！コメントありがとうございます！毎日だなんて嬉しすぎます！！温かいお言葉、とても励みになります！はにみず様もお身体にお気をつけてお過ごしください。 (1月20日 9時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
はにみず(プロフ) - 初めまして。初コメです。とても面白くて毎日読み返しています。風邪やインフルエンザが流行っているので、無理せず更新してください！応援してます！ (1月14日 9時) (レス) id: a327b3fc09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年10月2日 16時
