【銀魂】打ち上げ花火【3z】

全てが崩壊する ページ34

「お姉ちゃんよぉ、もう逃げらんねぇぜ？」


「おいおい、さっきまでの威勢は何処に行ったよ？」




不覚にも壁際に追い詰められてしまい、後ろには壁、前三方向は男達で壁になっている。

こんな野郎共に追い詰められるなんて。
これだから女を辞めたくなるんだ。
非力だから対抗が出来ない。
本当に嫌い。情けないったらありゃしない。
いつも頼ってばかりじゃ駄目なんだ。




「卑怯ね。女を三人掛かりで追い詰めて何をする気？」


「そりゃ、アンタ位の年頃になれば分かるだろ？×××だよ。」


「最近俺ぁ、溜まってんだよ。ここでしっかり吐き出させて貰うぜ。」


「…つくづく見下げ果てた人間ね。」




女子高校生に何をしようと言うのか。
卑怯極まりない。

いまだって立って虚勢を張るのが精一杯なのに。
これ以上に私の不安を煽られたことが有るだろうか。

自分の体の心配より、先に気になるのが小太郎の行方。
何処に居るのか。何をしているのか。
無事なのか。変な事件に巻き込まれて居ないのか。田舎のお母さん並みに心配してしまうのである。

…皆に…心配掛けない。掛けたくない。だから黙って着いて行こう




「この女の仲間なんぞロクでもねぇ連中なんだろうな…おい、下っ端。その女連れてこい。」


「はい！おい、行くぞアマ！」




ロクでもない連中？ふざけんな。
最高の仲間に決まってんだろ。

親分気取りの男の言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが音を立て、崩れ去った。




「誰がアマだコラ。名前位ちゃんとあるわ」


「ヒェッ……名前は？」


「白神A。白神様とでも呼んどけ。」


「A…とか今言ったよなぁ？お前は何様のつもりだ？」


「んなもん白神様に決まってんだろボケ。」


「さっきと態度が随分違うじゃねぇの？」


「そりゃあそうだろうな。大切なものを貶されたら私だってキレるわ。」




その男は私の豹変ぶり若干怖じ気づいている。

今なら良かったと思える。だってこんな姿、誰にも見られたくないから。




「はぁ？アンタの大切なもの？×××されねぇ事か？たったそれだけか？」


「違げぇよ。友達…いや、仲間を貶す奴は何人たりとも許さねぇ。」


「はっ！笑わせんじゃねぇ。お友達なんて所詮表面上でしかねぇんだよ。分かるか？」


「たとえ表面上だけだとしても、私は私のしたいように仲間を守る。それだけだ」




怒りが募り、爆発しそうだ。
もう、どうなってもいい。
だから訂正して欲しい。
アイツらは”最高の仲間”だと。

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