これはバトルではありません ページ33
小太郎が何処にも居ない。
一体どうしたのだ。
きっと探しに行った方が良いのだろうが、下手にはぐれてしまっても嫌なので待つ事にした。
近くのベンチに腰を下ろして十分程待ってみる。
来ない。もしかして帰ってしまったのか。
否、私が待たなさすぎなのだ。きっと来る。小太郎は私を置いてったりなんかしない。
すると、三人組の男が何やら此方に寄ってくる。ヘラヘラとした薄ら笑いを浮かべていて、典型的なガラの悪いやつだ。
何だろう。でも下手に絡まれるのは嫌だし。ここは一先ず逃げよう。
私はおもむろに立ち上がり、何でも無いような演技をしながら男達から遠ざかる。
すると私の動きに合わせて男達も追い掛けてくる。
鬼ごっこをするのも疲れたので、止まってみる。
すると案の定その男達が話しかけてきた。
「姉ちゃんよぉ、逃げなくてもいいんだぜ?」
「別に。私は連れを探してただけ。貴方達知ってる?長髪黒髪サラサラストレートの男。」
「勿論知ってるさ。教えてやるから俺達に着いてこいよ。」
「待っても来ねぇ奴を待ってるよりよっぽど楽しいぜ?」
そう誘う男達。
生憎、私は待ち合わせは絶対に守る主義なのだ。だから何を言われてもなびかないだろう。
「しつこい。私は貴方達に興味無いの。それと視界に入らないで。不快だから。」
「おぉ、キツい物言いだねぇ。そんな女は矯正しなきゃなぁ?」
「そんなだから女にモテないのよ。いい加減自覚したら?」
「此方も人間なんでなぁ、怒りっつーモンが有るわけよ。分かるか?」
「あら、てっきり人外だと思ってました。すいません。人のふりをした妖怪さん。」
「人間だっつてんだろ!このクソアマ…言わせて置けば…」
怒りを露にするハゲ頭の親分気取りの男はとうとう我慢の限界なのか、此方に掴みかかってきた。
「おっと、危ないですよ。立ちくらみですか?それともゾンビごっこ?あ、ゾンビの様なものでしたか。」
「兄貴を侮辱するなァァ!!」
「貴方は良い信念をお持ちの様で。でもこんな男とつるんでいるのは勿体無いですよ。一度考えを改めた方が宜しいかと。」
「うっ…うわぁぁぁ!!」
「貴方はそれしか言えないのですか?…残念です。」
余計なアドバイスをしながらヒラリと身をかわす。
何だかバトルシーンみたいになってしまった。
小太郎…どうして来ないのよ。
余裕ぶってるけど実際は足が震えてるんだよ。涙が出そうだよ。
お願いだから。助けて…
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ミンティア - この度二巻が完結致しました。 是非、次の巻も宜しくお願いします。 (2017年8月1日 23時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - カカオさん» 映画館が遠いんです…映画館がこちらに向かって歩いて来ませんかね?面白いと言われると尚更気になりますね…いつかは見たい、と思ってますハイ。 (2017年7月30日 18時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - 映画今日見に行って来ましたよーーー!!(≧∇≦)すごく面白かったです!隣でいとこが爆笑してましたwミンティアさんは見に行くんですか? (2017年7月30日 18時) (レス) id: d7fde592f0 (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - ピピコさん» ご報告ありがとうございます!私もログインしたいです。何をどうすれば良いのかさっぱり分からないんですよね…お、お、お気に入りですか!?ありがとうございます!恐縮です!お互いに頑張りましょう! (2017年7月28日 23時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - いつもありがとうございます!言わずには居られませんでした…!!私この度ログインなるものを果たしまして、ミンティアさんのこの作品をお気に入りにしちゃいました!なので更新されたらすぐに見にこれます^^ これからも頑張ってくださいね! (2017年7月28日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミンティア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mintixia/
作成日時:2017年6月25日 19時