無限ループ ページ27
「お分かり頂けただろうか。では、もう一度ご覧頂こう」
「髪の長い女の霊が男性の背後に忍び寄っているのが確認出来る。」
夜にこんなテレビ見るんじゃなかった。
今日も家にヅラと晋助が来て、たまたま心霊系の怖いテレビ番組がやっていたので観てみた。
どうして私は性懲りもなく心霊に関しての興味を持ってしまうのだろう。
しょうがないか。夏だもん。
全ては夏のせいだ。私は何一つ悪くない。
「この女性の足下に注目して頂きたい…」
「うわっ…怖い。うぉぉぉぉっ!」
「もうちっと女らしい怖がり方は出来ねぇのか?」
「いや、出来ないです。これがありのままの私なんで。」
「なにドヤ顔してんだよ。」
「うわっ、ほら、アレ、ちょああぁ!!」
「煩いぞ。静かに出来んのか!」
「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか。」
「オメーは何処のえなり○ずきだよ!」
懐かしい。○る世間は鬼ばかり。
私は見ていないから内容は知らない。
話は変わるが、兎に角、怖いものは怖いのだ。先日も学校で恐怖体験をしたばかりのせいで恐怖が倍増している。
そうだ。どうでもいいけど、銀時を驚かそう。そうしたら少しは恐怖心が紛れる筈。
「銀時、アンタ後ろに何か居るよ?」
「うおっ!?…居ねぇじゃねぇか!ったく、驚かせやがって…」
「本当に引っ掛かった…アッハハハ!」
「…ッ!お前の後ろに…」
「えっ?何!?」
振り返ってみても何もない。
まさか、騙された?
銀時の方をみると、まだ驚いた様な顔をしている。
「何もないよ?…演技はもう良いから。ねえってば。聞いてる?」
「いや、幽霊じゃなくて蛾がいる。」
もう一度確認のために振り返る。すると、壁に張り付いた蛾が息を潜めていた。
木に同化するような柄で、かなり大きい。
私はそれを見付けると一目散に逃げ出した。
「助けてあんなの駄目だって!無理!うわあぁ飛んできたぁぁぁ!」
こう言う心霊並みに心臓に悪い脅かしは止めて欲しい。
嫌いなのだ。昔から私は虫が苦手なのだ。だから、一生、虫と戦う運命(さだめ)にある。
「こっちくんな!誰か退治してよ!」
「しょうがない。俺がやってやろう。」
何処からか取り出した虫取り網で蛾を捕まえ、外に放した。
「有り難う…」
「何、礼には及ばん。」
安堵した所でテレビ画面に目線をやると、そこには木目調の蛾が。
「ははっ…無限ループって怖くない?」
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ミンティア - この度二巻が完結致しました。 是非、次の巻も宜しくお願いします。 (2017年8月1日 23時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - カカオさん» 映画館が遠いんです…映画館がこちらに向かって歩いて来ませんかね?面白いと言われると尚更気になりますね…いつかは見たい、と思ってますハイ。 (2017年7月30日 18時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - 映画今日見に行って来ましたよーーー!!(≧∇≦)すごく面白かったです!隣でいとこが爆笑してましたwミンティアさんは見に行くんですか? (2017年7月30日 18時) (レス) id: d7fde592f0 (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - ピピコさん» ご報告ありがとうございます!私もログインしたいです。何をどうすれば良いのかさっぱり分からないんですよね…お、お、お気に入りですか!?ありがとうございます!恐縮です!お互いに頑張りましょう! (2017年7月28日 23時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - いつもありがとうございます!言わずには居られませんでした…!!私この度ログインなるものを果たしまして、ミンティアさんのこの作品をお気に入りにしちゃいました!なので更新されたらすぐに見にこれます^^ これからも頑張ってくださいね! (2017年7月28日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミンティア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mintixia/
作成日時:2017年6月25日 19時