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手と手 ページ24

「Aさん、あともう一組ですよ。」


「うん、頑張る。」




続いてやって来たのは新八とお妙。

あっさりと隠れている場所が見付かってしまい、只今雑談中である。




「ねぇ、そう言えばさ、彼処に白っぽいのあるよね?」


「どこですか?そんなの見えないですよ?」


「嫌だ、私達を驚かそうとしてるの?」




嘘だ。絶対に嘘だ。
お妙と新八が私を脅かそうとしてるに決まってる。
だって、銀時と土方も見えていたんだ。だから他の人にも見えるはず。

それなのに、私の体に冷や汗が滑る。




「と、兎に角、先に行きなよ。もうすぐ晋助達も来るからさ。」


「そうですね。じゃあ頑張って下さい。」


「うん、大丈夫大丈夫。」




そうして二人を見送り、独りぼっちになった今。
更に恐怖心が増す。お願いだから早く来て。


あぁ、ダメだ。こんな事で泣きそうになるなんて。


止めようとしても溢れ出てくる雫は頬を伝って膝元を濡らす。




「うぅぅ…怖いよ…」




近付く足音にも気付かずに只泣いていた

その足音は隠れている場所の前で止まり、手に持った懐中電灯で此方を照らす。




「おい、大丈夫か?」


「お前さんが泣くなんて珍しいじゃねェか。」


「小太郎…晋助…」




彼等の名前を呼ぶ私の声は震えていて、平常心では無いことが誰にでも分かるような状態だった。


あれ、立てないや。
幾ら足を動かそうとしても体は言うことを聞かない。腰が抜けてしまった様子。




「大丈夫か?ほら、俺の手に掴まれ。」


「小太郎ありがと…」




弱々しい力ながらもぎゅっと掴む。

何だか昔を思い出す。
その話はまた別の機会にでも回想しよう。


立てたは良いものの、今度は怖くて一人では歩けない。でも、とてもそんなことを言い出せる訳もなく。


そっと晋助の服の裾を引っ張ってみる。

晋助は此方の様子の変化に気付き、「どうした」、と聞いてきたが先程の通り言い出せないので何でもないと素っ気なく答えた。


怖い。やはり怖い。
なので、恥ずかしながらも晋助の手を握ってみた。

一回り大きく、暖かい手は何の躊躇も無く握り返してくれる。


小声で一つ有り難うと言ったらソイツは「あぁ」の一言で返してくれた。

こんなに安心するのは久しぶりかも知れない。

絶対違う→←ウワァーwwスンゴイナァwww



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ミンティア - この度二巻が完結致しました。 是非、次の巻も宜しくお願いします。 (2017年8月1日 23時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - カカオさん» 映画館が遠いんです…映画館がこちらに向かって歩いて来ませんかね?面白いと言われると尚更気になりますね…いつかは見たい、と思ってますハイ。 (2017年7月30日 18時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - 映画今日見に行って来ましたよーーー!!(≧∇≦)すごく面白かったです!隣でいとこが爆笑してましたwミンティアさんは見に行くんですか? (2017年7月30日 18時) (レス) id: d7fde592f0 (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - ピピコさん» ご報告ありがとうございます!私もログインしたいです。何をどうすれば良いのかさっぱり分からないんですよね…お、お、お気に入りですか!?ありがとうございます!恐縮です!お互いに頑張りましょう! (2017年7月28日 23時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - いつもありがとうございます!言わずには居られませんでした…!!私この度ログインなるものを果たしまして、ミンティアさんのこの作品をお気に入りにしちゃいました!なので更新されたらすぐに見にこれます^^ これからも頑張ってくださいね! (2017年7月28日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンティア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mintixia/  
作成日時:2017年6月25日 19時

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