【銀魂】打ち上げ花火【3z】

ウワァーwwスンゴイナァwww ページ23

もう何れ位待ったのか。

2分くらいしか経っていない気もするが、20分くらい待った気もする。

脅かし役が怖がってどうするんだと言う事ではあるが、それ所ではない恐怖。



遠くから足音が聞こえる。
一人、いや、二人か。

誰であろうと驚かすのが私の役目。
あ、かっこいい事言った気がする。


近くなるにつれて話し声も聞こえてくる。
どうやら銀時と土方のようだ。




「ここで待てってか。帰りてぇよ…」


「おい、何か白っぽいの向こうに見えねぇか？」


「おいやべぇぞ…人型してんぞ…ご丁寧に血糊までついてらぁ…」




私、そんな仕掛けを設置した覚えは無いんだけどなぁ…

つい気になってしまったので二人が指を指す方向を見る。




「あっ…」


「「あっ…」」




物陰から出ちゃった。
どうしよう。このままで居るわけにもいかないし。しょうがない。コイツらを追い払うにはこれしか無い。
と、精一杯の声を張り上げ驚かしてみる。




「うわぁぁぁぁぁ！！」


「「うわぁぁぁぁぁぁぁ！！」」




すると案の定、ヒビリな二人は驚きその場から逃げ去って行った。


辺りがシン…と静まり返り、外の蛙の声が矢鱈と煩く響きわたる。

中々脅かし役も楽しいモノだ。
ただ、待っている間、独り孤独な恐怖に耐えなければならないが。


そう言えば先程の白っぽいのものとは何だったのだろう。
確かに向こうに白っぽいものは見えるがきっと何かの見間違いだろう。

次に備えて準備をする。



ドタバタと聞こえる足音。
何やら言い争っている声。

これは…沖田と神楽か。
この二人は全く恐怖を感じていない。
それどころかいつもの喧嘩までしている。

それでも驚かさなければいけないので、嫌々驚かす。




「うわぁぁぁぁぁぁ！！」


「何やってるアルか。」


「少しは驚いてくんない！？」


「怖くねェもんは仕方がねェでさァ。」


「嘘でも驚いてくれた方が有り難いよ…」


「ウワァーwwスンゴイナァーwww」




バカにしたような口ぶりで挑発してくるがそこは感情を鎮めてやった。
私の方が気持ち的には大人だから。
大人だから。

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