【銀魂】線香花火【3z】

ドジッ子では無い ページ5

体育の授業。


一番楽な授業だと皆が口を揃えて言うが、私はそうは思わない。

私には一番困難な科目に思える。


何故ならば、運動が苦手だからである。



そんな私なので今日のバレーボールの授業でも、顔面にボールが飛んできた。

そして案の定、鼻から鮮血が滴る。




「大丈夫アルか？」


「あ、うん、大丈夫だと思う。」




現在はそれを止めるために保健室にいる。神楽が付き添いに来てくれた。




「本当にドジッ子アルな。お前。」


「多分それドジッ子の意味違う」




私は運動は出来なくともドジッ子ではない。

決して。断じて。


かなりの量のティッシュを使用しているが
しかし、鼻血が全く止まる気配を見せない。




「じゃあ私、先、体育館戻ってるネ。」


「あ、うん、ありがとう。」




わざわざ付き添いに来てくれた神楽を見送り、保健室にポツリと一人残される。




「やべっ、マジで止まんない…」


「女が鼻血を流してるなんてお目にかかれるもんじゃねェや。しっかり撮っておきまさァ。」




どうやら一人ではなく、先客が居た様。
その先客は私の鼻血を流している様子を見て何とも滑稽な姿に見えるそうだ。




「女子の鼻血流してる姿撮るとか…最低だな。」


「それは誉めてると受け取っていいのかィ？」


「お好きな様に受け取って。」




そんな会話中も構わず携帯で写真を撮っている。

いい加減フラッシュが眩しい。




「フラッシュわざとつけんの止めてくんない？」


「お断りだぜィ。」




そんなサディストに怒りを募らせながらも懸命に処置をする。

やっとの思いで止まったが、まだ安静にしなければいけないだろう。

まだまだ、サディストと共に保健室に留まらなければいけなくなりそうだ。


などと心の中で嘆いておこう。

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