【銀魂】線香花火【3z】

出来るわけ ページ26

「よぉ」


「やっぱりか」


「何がだよ」


「いや、何でもない。」


「んだよ…気になるじゃねぇか」


「教えない。と言うか察しろ。」


「残念ながら俺はド直球じゃねーと伝わらねぇ男なんでな。わかんねぇよ。」


「そう。じゃあ精々そのクルクル頭で悩んでれば？」


「クルクルは有能だっつーの。つーか何？この画面の向こうの人が面白くないって思う会話。必要？」


「どうせいつもの文字数稼ぎでしょ。呆れた。」


「いやいや、そもそも俺らの住んでる世界が現実だし、文字数稼ぎとか無いし！」




話は逸れたが本題に戻そう。
何故、銀時がいるのかと言う話だ。
コイツが私に用事も無しに近付く筈が無い。




「で、何の話があって来たの？」


「…お前、何か様子が変だな。」


「別に…。私はいつもの私だよ。」


「どこのエリカ様だよ。」




そんなつもりで発言した訳では無いのだが、まぁ仕方のない事だ。


やはり銀時は勘が鋭いのだろう。
平然を装っていてもバレてしまう。
だがしかし、他の二人に吐いてきた嘘を取り消す訳にもいかないのでそのまま続行する。




「じゃあ何で急に別行動がしたいなんて言い出したんだよ。」


「下着を買うのに男は必要？」


「嘘がバレバレ過ぎんだろ。」


「何いってるの？私、嘘つくの得意じゃ無いよ？ババ抜きだって一回も買ったこと無いでしょ？」


「もう無理しなくても良いっつてんだろ」


「だから…」


「お前が悩んでるのはここに入ってきた時の女共の反応の事だろ。」




図星、それ以外の言葉が見つからない。
一生懸命のポーカーフェイスも銀時には引き吊った顔に見えるそうで。

パチンッと言う音と共に私の両頬が暖かく大きな手に挟まれた。

少しばかりピリピリとした痛みがある。




「いはいんれすけろ。ひからかへんでひまふか？(痛いんですけど。力加減出来ますか？)」


「おい、何いってるかサッパリわかんねぇよ。もっと腹から声だせよ。」


「ぎんとひほばーか！(銀時のバーカ！)」


「テメェ…調子に乗りやがって！絶対許さねぇ！」


「ひほえへるひゃん(聞こえてるじゃん)」




イラついている銀時をニヤニヤと笑うと離してくれた。




「取り合えず…その…アレだ、何言われても気にするんじゃねぇぞ。迷惑云々もな。」


「大丈夫だから。ホントに。」




安心させられる様に笑顔を作ったのだが、どうにもこの表情が気に入らず、まだ疑っている。

気にしないなんて口では言っているものの三人のことを気づかって本音を口にはできなかった。

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