【銀魂】線香花火【3z】

心配の気持ち ページ13

任せろなんて言ってはいたものの安心より、心配が上回る。


寝てろって言われても心配で眠れる筈も無い。



風邪だからか知らないけど何か妙に気を遣ってくる。朝からずっとこの調子だ。


向こうの調子より此方の調子の方が狂いそう。




「ねぇ…銀時、」


「あ？」


「何か、気、遣いすぎじゃない？」


「んな事した覚えはねーよ。」




ぶっきらぼうに答えてはいるが心配が顔に滲み出ている。

そんな彼の姿に少しは感謝せねばと思い




「ありがとう。」


「んだよ…調子狂うじゃねぇか、気持ち悪りぃ…」


「もう絶対言ってやんない。」


「お前が言うと槍が降るからこれっきりにしとけ。」




冗談混じりの会話でも少しは感謝が伝わったらしい。


私が笑いかけると彼は明後日の方向を向いてしまった。


ほんの少しだけ見えた頬が微かに赤くなっている気がした。



そんな安心感を抱き、眠りに落ちる。
再び目を覚ますと夕暮れになり、日が傾いて部屋全体がオレンジ色に染まっている。




「目を覚ましましたか？A。」


「あ、先生。帰って来てたんですか？」


「えぇ、先程。小太郎達も来てますよ。」


「A、無理はするなと言っただろう。」


「意外と元気そうで何よりだ。」




顔をあげると先生とヅラと晋助。

銀時は買い出しに行っているらしい。


結構皆に迷惑掛けちゃったかな。
お礼、言わなきゃ。




「皆心配してくれてありがとう。」


「心配するのは当たり前ですよ。」


「礼には及ばん。」


「当たり前だ。」




言葉は様々だが其々自分為りに心配してくれている事はしっかり伝わった。

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