20.わかってた ページ21
てつやside
涙で顔を濡らしたAが家に飛び込んできたのは、
ワシらがとしみつに迫ったその日のことだった。
ピンポーン
て「はいはい、っと
…え、A！？どうした！？」
『……家入れて』
としみつ以外のメンバーはみんな家に残っていたため、
何事だと次々玄関に集まってきた。
り「え…A」
し「どうしたの！？え、どうすればいいのこういうとき」
虫「と、とりあえずリビングに移動しようよ」
ゆ「なんかあったかいもの飲もうか？」
初めて見るAの泣き顔に
みんなは動揺を隠せないようだった。
そしてAが泣き止み一息ついた頃、
何があったのか誰か聞いてくれまいかと
チラチラ目を合わせるメンバー達。
りょうは聞きたくないといった様子で
ずっとAを肩にもたれさせて頭を撫でている。
いつも騒がしいしばゆーですら、
なかなか聞きづらそうにしているのを見て
虫さんが口を開いた。
虫「A、どうしちゃったの？
僕らに教えてくれないかな」
り「ちょっと。Aが話してくれるまで待とうよ
俺らを頼って家まで来てくれたのかもしれないし」
すると、鼻をすすってAは話し始めた。
『りょうくん、大丈夫…
ごめんね。いきなり押しかけて』
て「いいんだよそんなこと、
話したくないならワシらは無理に聞かないしさ」
『としみつにフラれちゃった』
そうではないかと思っていた自分もいたが、
やはり本人の口から聞くのは酷なことだった。
ゆ「そっか…としみつは何て？」
『改めて想い伝えて、付き合ってほしいって言ったんだけど
やっぱり友達としての期間が長かったから
今更そういう風に見るのは難しいって』
し「は？あいつ……」
『でもね、気持ちは嬉しいしありがとうって言ってくれた
気持ち的には救われたよ
…でも、わかってたんだ
女の子らしくないのがいけなかったんだって』
また目に涙を浮かべるA。
ワシには本当に可愛い1人の女の子にしか見えないというのに。
いや、ここにいるメンバーはみんなそう思っているはずだ
り「これからどうするの？」
『これでまた気まずくなるのはみんな嫌だろうし私も嫌だから、
いつも通り接せればいいかなって
みんなも協力してくれると嬉しいです』
深々と頭を下げるAを見て
みんなはわかったとしか言えなかった。
その代わり、みんなでAを抱きしめた。
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まあこ(プロフ) - リクです！夢主は東海メンバで男っぽい性格。としみつのことが好き。ある日告白するが振られる。としみつはそれから夢主のことを意識する日々。辛い時悲しい時いつでも隣に夢主がいてくれたことに気づき、としみつが夢主を好きなのに気づく。感じで^ ^ (2017年12月22日 23時) (
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作者名：ハル | 作成日時：2017年12月22日 22時
