Record48 ページ1
医「一時的なパニック障害だと思われます。今は眠っているだけですね。しばらくしたら目がさめるでしょう」
彼女が倒れてから数時間。医者の診断はこうだった
寺:羽「本当ですか!?」
医「はい。ですが目が覚めたとき、記憶の一部が欠落している可能性があります」
羽「えっ…」
寺「どのくらいのっ」
医「落ち着いてください。まだ可能性なので詳しいことはわかりません…ですがその可能性を頭の隅にでも入れておいてください」
寺「わかり…ました…」
医者はこれ以上は何もないと言うかのように俺たちに背を向ける。脱力感を感じながらもなんとか足を動かし診断室を出た
寺「A…」
羽「拓篤…とりあえず病室行こう…Aちゃん起きてるかもしれないし」
寺「そう…だね…ごめん渉くん」
羽「こうなったのは俺のせいだよ…俺があの時部屋を出なければ…」
寺「そんなことっ!渉くんには助かってるから…」
そこからは無言。お互い彼女を心配しているのは変わりないから何も話さず病室に向かう。部屋に入ったらいつもの笑顔で迎えてくれるんだ、話してくれるんだと思っていた俺は浅はかで、彼女はベットに横たわったままだった
寺「せっかく…戻ってきたところだったのに…」
羽「彼女が起きたら警察に」
寺「当たり前だっ!ぜってぇ許さない」
暗くてよく見えなかったが拓篤の目にはいつもと違う光が宿っていた。目を離してはいけない、そんな危うさを宿していた
羽「たくm」
名前を呼ぼうとすると拓篤の携帯がなる。その音に引き戻されたかのよう、いつもの拓篤に戻っていた
寺「ごめん渉くん…電話出てくる」
羽「行ってらっしゃい…」
拓篤はスマホを片手に急いで部屋を出る。多分仕事の電話ではなく奥さんからの電話だろう。拓篤が戻ってくるまでの時間俺は彼女の隣に腰掛けてを握った
羽「Aちゃん…何があったの…」
彼女は反応するはずもなく、暗闇に吸い込まれるかのように俺の呟きは消え、意識も吸い込まれた
view point of heroine
「どこだろ…ここ…」
その呟きは誰にも届くことはない。どれだけこの暗闇の中を歩いただろうか。歩いても歩いても暗闇から出ることはできず、どこかに行き着くわけでもない。どこまで続いているかわからない暗闇をただひたすらに歩き続けているだけだった
「もしかしてあの世…?まさかね…」
手足の感覚はあるが、寒いとか疲れたとかそういうのは全く感じない
「マジでなんなの…アニメの見過ぎ、ってことは流石にないな」
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RN(プロフ) - はなつんさん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけると嬉しいです! (2018年12月2日 22時) (レス) id: 87f7df6982 (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - とても良い作品でした!!お疲れ様です、他の作品も頑張ってくださいね!! (2018年11月29日 23時) (レス) id: f6b0d69d01 (このIDを非表示/違反報告)
RN(プロフ) - 墨つきホクロウ☆さん» 返信がやばいほど遅くなり申し訳ございません!!!そう言っていただけるとは…!!そろそろ落ち着いてきそうなので更新頑張っていきたいと思います!最後までお付き合いいただけると幸いです (2018年10月14日 22時) (レス) id: 87f7df6982 (このIDを非表示/違反報告)
RN(プロフ) - 雨豆さん» またまたコメントありがとうございます!本当にグダグダ更新で申し訳ないですm(_ _)m 何回も読んでいただける文章にできるよう努力していきたいと思います!(苦笑)どうか最後までお付き合いいただけると幸いです (2018年7月12日 21時) (レス) id: 87f7df6982 (このIDを非表示/違反報告)
雨豆(プロフ) - アカウント新しくしました元Soyです!笑 更新ありがとうございます!最新一話だけで何度も読み返してしまいました。。。すっごく好きです。。。 (2018年7月7日 14時) (レス) id: 4940c1fb80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RN | 作成日時:2018年2月12日 13時