【栄】TWO ROSES

２人きりの空間＊さやれなリアパロ ページ48

玲奈side

広い楽屋の隅。

私はいつものように体育座りでスマホを弄っていた。


「公式ブログの更新でもしようかな…」




『玲奈です(・ω・)

これから楽しみな収録です！

ドキドキ＞_＜

何の収録かはまだ秘密！


皆さん、楽しみにしててください』



そこまで打った所で、私に黒い影が重なった。


「…っ？」

誰？

顔を上げると、拗ねたような怒ったような顔で私を見下ろす…

「…玲奈さん、うちがいるのに無視ですか」

さや姉がいた。


「…さや姉、怒ってる…？」

「…別に」

いや、絶対怒ってるよね？


「…さや姉、ごめんね？その…ブログの更新してて気づかなかった…」

「…はぁ、玲奈さん。その顔は反則やで？」

「へ？」

「ははっ。もういいですわ」


さや姉は、いつもの笑顔に戻って私の隣にドカッと座った。

その顔って、どんな顔だろう…


「…上目遣いで涙目で見つめてくるなんて反則やで、っていうたんですよ？」

「そ、そうなんだ…って…えぇっ//」

「もう、ほんまに可愛い人ですね」


さや姉の腕が私の背中に回る。

グイッと引き寄せられて、私の体はすっぽりと彼女の中に収まった。


「玲奈さん！ウエストあるんですかっ！」

「あ、あるからっ！」

…にしても。


「…ん？玲奈さん？」

さや姉の胸にどうしても目が…

自分のと比べると惨めさが増すというか…

「玲奈さん」

「？」

「人それぞれですよ」

「え？…って、あーっ！」

「私は小さくても大好きですから♪」

こ、こいつ…！


「さや姉のばかぁ！」

「ふふ、可愛い。ごめんね？玲奈さん」

むむ、笑ってやがる。

仕返しだ。

「さや姉ー」

「はい？」

「だめじゃん、フランスパン持ってきちゃ」

「誰がフランスパンみたいな顎やねんっ！」

うん、完璧。流石さや姉。


「ふふっ」

「何わろてるんですか…」

「さや姉好き」

「…！」

「ね、さや姉は？」

「…好…きです…ょ//」

さや姉、真っ赤。可愛いなぁ。

「…玲奈」

「？…んんっ//」

「大好きです」

「…っ//」

「…誘ってます？」

「違うし！//」


いきなりキスしてきたと思えば、意地悪く笑ってるし…もう。

「…お楽しみは夜やな♪」

「っ!?//」

私の耳元で囁いて、よいしょっと彼女は立ち上がると、後ろ手を振って歩いていった。


「…んっとにもう…//」

とか言って満更じゃない私は重症だな。


「…あ、そうだ」




今ちょっと、幸せな気分です♪
何ででしょう？笑


(れ・ω・な) 』

終

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