短編集 SLHの場合3

118.SHIRAHAN編 9話 ページ22

次の日、俺は浴衣を着て、

まぁ、お忍びだしcrewに見つかるのも嫌やけぇ、

マスクをしていく。




昔、このお祭りに来てた時に 、

待ち合わせていた場所で待つ。




暫くすると隣に浴衣を着た女の子が現れた。



現れたというか横目で見た時の印象だ。



少しAに雰囲気は似ているが、

でも、俺が約束をしているのは、

ゆーちんと美幸ちゃんだ。



こんな所にAが居るはずない。



もしこの隣にいる子がAならば、

俺は心臓が持たないかもしれない。


だって俺の片思い相手な訳だし。

俺がヘタレ過ぎて高校の時は、

告白が出来ずに終わっちゃった。




だってA可愛いけぇ…



俺なんかが釣り合うかとか、

当時の俺は考えすぎたんだ。




まだゆーちんと美幸ちゃんが付き合ってない時とか、

普通にゆーちんとAが、仲良いの見てて、

俺より付き合い長いの分かってても嫉妬した。




なんなら俺は、Aが、

ゆーちんの事好きだと思ってたし。




でも、卒業まじかになって、

ゆーちん達が付き合いだして、

俺はライバルが居なくなったんだと気づいた。




更にゆーちんにこの話をしたら。





y ｢100%ねぇよ｣





と言われた。



その時、何であんな断言出来るんだろうと、

疑問だったが、

その前に卒業してしまい、

更には、俺の確認が1歩遅くて、

そのまま俺とゆーちんとりょーちゃんとの3人で、

上京してしまった。




そういえばここは昔、俺ら以外、

人が来ない場所だったけど、

知ってる人なんていたんだ、なんて思う。




そんなことを考えていると、

ゆーちんから連絡が来る。



ゆーちん ちゃんと浴衣着てきたのか?
俺待ち合わせ場所、着たけどゆーちん遅くない?
ゆーちん よし、じゃあ、今のお前の格好を細かく教えろ。
俺 は?なんで?
ゆーちん 理由は後でわかるから。





｢(昨日散々言ってたじゃん。そんなん来ればわかるやん。)｣

なんて思いながらも、今の格好を教える。




俺 マスクに浴衣だけど?
ゆーちん ありがとう。
そんでもって、白濱、悪ぃ、
美幸がどうしてもふたりで回りたいって、
言うから2人で回るわ。
その代わりになるかわかんねぇけど、
白濱が大好きな奴、今、白濱が居るいつもの待ち合わせ場所に、待たせてるからよろしく。
じゃーな。

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