デート編8 ページ22
ツキカ視点
ツキカ『先生…まだかな』
私はベンチの上で待っていた。
…すると。
ツキカ『先生！』
寂雷「遅くなってごめんね。意外と混んでいたものだから…」
ツキカ『大丈夫ですよ〜。私もなんか買わせたみたいになってますし』
寂雷「そんなことないよ」
なんか2人とも、腰低い〜普通のラインを今行き来している気がする(？)
ツキカ『あっ、そういえば！』
寂雷「…？」
ツキカ『この水族館、夜もやっていて、綺麗みたいですよ！』
寂雷「あ、それ、私も言おうと思ってたんだ。先にとられちゃったな」
先生はそう言って優しく微笑んだ。
ツキカ『ご、ごめんなさい…』
私は苦笑いしながら謝る。
寂雷「まあ、夜まで残るとしようか。その綺麗っていう時間は、確か19時くらいだったよね」
ツキカ『それまで結構時間ありますね。……いや、時間が有り余っているのか…』
今の時間は14時くらい。
あと5時間くらいある。
寂雷「…17時くらいになったら、もう一度来るかい？確か、18時までが最終入場で、そこからは残っている人が見られる…っていう感じだったよ」
ツキカ『色々とあった場合を想定して、そのくらいに行った方が良いですね。さ、残りの時間、どこに行きましょうか？』
私は先生の顔を見上げた。
寂雷視点
私はツキカの手を取り、出入り口に向かって歩きながら聞いた。
寂雷「…どこか要望はあるかい？」
ツキカ『………』
ツキカは何か考えていたようだが、だんだん顔が紅くなって顔を背けてしまった。
寂雷「…大丈夫、そんなところにはいかないよ」
私は苦笑いをする。
ツキカ『先生のっ…行きたいところに行きたいですっ』
寂雷「…君はとても可愛らしいことを言うよね」
ツキカ『…っ‼』
私は水族館から出て、車まで連れて行った。
寂雷「さぁ、乗って」
ツキカはどこに行くのかと不思議そうな顔をしている。
車に乗って、エンジンをかけたところでツキカが質問した。
ツキカ『どこに行くんですか？』
寂雷「…」
私は微笑んで言った。
寂雷「とても…、とても綺麗なところだよ」
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