こんなことになるんだったら組織なんか入らなきゃよかった。３【安室透】 (ページ5)

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気持ちは分かるけどちょっと本気出し過ぎじゃない？？？ページ5

しばらく男を尾行していると、デパートに入ったようで人混みに紛れる。

見失うと困る、と早足で彼らの後を追った。

････しかし、事件はそこで起きてしまった。

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「おい、手を上げろ！！」

何故か厄介なのに巻き込まれてしまった。

いや今君達に構ってる暇ないから･･･こちとら尾行しとるんですわ。

そんな思いを込めてため息をつくと、目の前の男が勢いよくこっちを向いた。
････何だか嫌な予感。

「そこの女、良い度胸じゃねぇか。こっち来い！」

『･･･はぁ･････』

渋々男の元に行くと、頭に拳銃を突き付けられた。

警察を呼んだらこの女の命はないだとかどうとか･･･。

別に何でもいいけど耳元で叫ぶのだけは止めてほしい。単純に耳が痛い。

今、彼氏達はどこにいるんだろうか。

もしかしたらもうデパートから出てるかもしれない。

「･･･A」

『はい？』

零が私を呼んだ･･･のはいいけど、大きめに言ったせいでその場に響く。

それを犯人達が見逃すわけがなかった。

「てめえ、じっとしてろ！」

「巳(み)と戌(いぬ)からハジキ」

『え！？････はぁ。了解』

「は？」

犯人がポカンとして力を緩めたその瞬間を見逃さず、その場にしゃがみ込んだ。

そして、次の瞬間＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「うあっ！？」

「ぐっ･･･！？」

「っ、な、何が起こった！？」

犯人の手元に弾がヒット。ざまぁみろ。

「警察だ･･･そのまま動くなよ。既にお前達は囲まれてる。諦めるんだな」

「は････！？い、いつの間に！？」

「こっちは今、大事な捜査中だ････邪魔をするなら容赦しないが･･･？」

「ひっ！」

『･････』

別に拳銃を向けているわけでも何でもないのに、犯人の怯え方が尋常じゃない。

それほど恐ろしい殺気を零は向けているのだ。

何でそこまで怒ってるわけ･･･？？？

まぁ結局は犯人も捕まったけどさー･･･早すぎない？
見つからないように公安に連絡したんだろうけど･････。

もはや大人数が騒いだ意味ある？ってくらいじゃん？？

いくら邪魔されたからって、そこまで本気にならんでも････。

「はぁ････時間を無駄にした･･･。行くぞ」

『は、はい･･･』

あと巳(み)と戌(いぬ)からハジキって分かりにくいんだよ馬鹿野郎。