こんなことになるんだったら組織なんか入らなきゃよかった。３【安室透】 (ページ11)

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あのー、私が頼んだお好み焼きまだですか？？？ページ11

すっかりお通夜のような雰囲気になってしまった････！！

この場をどうにかしようと、苦笑いをしながら席に座るよう促す。

『すみません、せっかくの食事時にこんな暗い話持ちだしちゃって････』

「あっ、ああいえ、そんな･･･」

「せやせや。楽しい気持ちで食う方が絶対ええ！」

『････え？』

陽気な関西弁が聞こえてその方向を見ると、さっきのカップルの彼女のほうだった。

そういえば、彼氏のほう･･･どこかで見た事あるような････？

「お姉さん一人？やったら一緒に食べようや」

「何で見知らん人誘ってんねんお前････この姉ちゃんが一人で食べたくて来とったら迷惑やろ」

「ええやん。さっきも言うたけど、楽しい気持ちで食う方が絶対ええ。つまりや！大勢で食ったほうが楽しくなるやろ！」

「はぁ？ほんま能天気やな･･･」

彼氏はため息をつくと、店員を呼んで何やら話しだす。

彼女のほうは満面の笑みで、少し横に座り直した。

･････座れ、ってことかな。

素直に座ると、彼女は目を輝かせながら口を開いた。

「お姉さん、ホンマに別嬪さんやなぁ！スタイルもええし、声もキリッとしてて･･･姉貴！って感じや！」

『ありがとう。でも貴方こそ可愛いし、スタイルいいし、声も可愛いと思うよ？』

「へっ！？」

褒められるとは思っていなかったのか、一気に頬を赤らめる。

いやめっちゃ可愛いですやん。彼氏羨ましいかよ。

『でも本当に良かったの？彼氏と二人で食べなくて』

「･･･え？か、彼氏ぃ！？」

「ちゃうちゃう！！」と更に顔を真っ赤にさせながら否定する彼女。

いやぁ、初々しいなぁ。容姿的に、学生かな？

私が学生の時はそんな恋したことないぞ････。
する時間もなかったけど。

「お前なに大声出しとんねん。耳痛ぁなるやろ」

「だ、だって････！････なんでもないわ、アホ」

「急にアホてお前なぁ･････」

呆れたように頬杖をつく彼氏。

でもすぐに私に視線を向け、まじまじと見つめだした。

････この目、嫌というほどよく知っている。

「姉ちゃん････随分全身黒いなぁ？」

「何言うてんの？白いやん」

「アホ。肌やなくて服のこと言うとんのや。黒好きなんか？それとも･･･････

黒い服を着なアカン理由でもあるんか？」

コナン君がよくやる、疑いの目だ。