ロマンスな出会い【梅原裕一郎】 (ページ19)

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親戚の子ページ19

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「今日うち来れる？」
『梅原さんのお家ですか？』
「うん」

梅原さんの家には行ったことはあるが、部屋に入ったことはない。今日は特に用事もないし、現場が終わったらそのまま帰って寝るつもりだった。

『行けますけど…どうしたんですか？』
「親戚の子にスプラ強い女がいるって話したら対戦したいって言い出して」
『女って言い方…』
「お前ん家で騒ぐのも申し訳ないし、対戦してやって欲しいんだけど」

話を聞くと梅原さんの親戚の子も同じゲームをしてるらしい。通話しながら対戦しては、いつもボコボコにして終わってると言ってたから子どもにも容赦ないんだなと思ってなんか納得した。

現場が終わって梅原さんの家に初めてお邪魔した。すごくシンプルだけどオシャレで絵画なんかも飾ったりしている。大人の男性！って感じがすごくする。

「その辺適当に座ってて」
『はっ、はい…』

こういうときはソファーに座っていいものなのだろうか。どこに座ればいいか分からなくて、ラグが敷いてないフローリングの所に座った。

「いや、適当とは言ったけどそこは無い。ソファーあるじゃん」
『や、やっぱり図々しいかなと思って』
「そういうとこあれだな」
『なっ…！』

痛い所を突かれた。これは梅原さんしか知らない事実だから仕方ないんだけど、知られちゃいけない人に知られてしまったなと改めて思う。

「あ、電話来たわ。もしもーし」
「もしもし！梅くん！テレビ電話にしていい？」
「いいよー」

えっ電話だと思ったから顔見えるとは知らなかった。
自己紹介もそこそこにプレイを始めた。大人気ないとは思ったけど、隣にいる梅原さんは子ども相手に容赦はしない。だったら私もだと思って思いっきりやった。

「Aちゃん強すぎる……」
『あはは。一緒に練習しようね』
「うん！もう眠くなったから寝るねー。Aちゃんまた遊ぼうね！おやすみ！」
『うん！おやすみ』
「おやすみー」

電話が切れて時計を見たら日が変わりそうだった。そりゃ眠いわ。私も子ども達と一緒で眠くなってきた。

「なんか眠そうだな」
『はい…眠いです…』
「仮眠していく？」
『いいですか…このまま運転したら事故りそう…』
「そうして行って。Aに事故られたら困る」
『すいません…』

寝室へ行くか勧められたけどそれは悪いからソファーの上で寝かせて頂くことにした。

『すいません…すぐ起きるので……』
「はいはい。また起こすわ」

それから目を閉じて眠った。