ただ勝己の背中を見ているだけでいい (ページ9)

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7話ページ9

轟「なぁ、その運ぶ奴俺が持つから一緒に教室までいくぞ」

「う、ん」

手が震えてる

それを優しく包み込むように手を握る轟の手が

今はすごく安心する

心が軽くなる

勝己はこっちを、いや轟を睨んでいるようだ

舐めプ野郎とか言ってたし仲悪いもんな

「じゃあね、かのちゃん、勝己」

いまはこの握られる手のぬくもりだけで真っ直ぐ勝己を見れる

手伝ってもらい一息ついた後

「ありがと、轟」

轟「おう、でも」

優しい顔で笑って言ってくれた

轟「言ったろ、辛い時は助けるって」

放課後私に言ってくれたこと

「…そうだったね、ありがと。でも辛くなったら俺のとこ来ていいだったと思うけど」

轟「そうだったか？」

「でも、轟から来てくれて凄く嬉しくて、さっきほんとに救われたというか、安心した」

あの手のおかげで振り切れた

「ありがと」

轟「お、う。」

照れ臭そうに返事をした

轟「これからも助けてやる」

「無自覚イケメンか！」

互いに笑い合った

ちゃんと心から笑ったのは、嬉しかったのは、ここ最近で初めてだった

Noside

切「おい、爆豪。」

Aと轟が互いに微笑見合い、楽しく話す姿を勝己と切島は教室の外から見ていた

少しだけ悲しそうにその光景をみる勝己に切島は少し心配する

『んだよ』

切「あの2人、仲良いな！付き合うかもな」

『…うるせぇ』

それは轟が嫌いだから信頼における幼馴染が話してるのが単にムカついた

それだけだと勝己は思った