ただ勝己の背中を見ているだけでいい (ページ4)

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2話ページ4

『おい、A』

「ん、なに」

『最近元気なくねぇか、てめぇの特権だろーが』

些細なことも見抜くのやめてほしい

もっと好きになりそうだから

「元気元気！大丈夫だよ、ありがと」

『ったく、てめぇそれだけが取り柄なんだからな』

「そーだよね！いやー最近勉強が大変で』

『勉強してねぇだろーが』

「ばれた？」

最近たしかにネガティブなオーラがあるのかもしれない

本当元気だけが取り柄だし頑張ろ！

「切島ー！」

切「どーした？」

「食堂行こ！」

切「おー！いーぜ！てか爆豪は？」

不思議そうな顔を覗かせる

「あー、今日はいいかなーって、うるさいし」

切島は察しのついた顔をした

切「あ、彼女？最近できたっつってたし」

「そーそーそんなかんじ」

上「たしかにイケメンだけどさーずるいよなー羨ましい」

「そーね…っていつのまにいんのさ、上鳴！」

ひょいっとでてきた上鳴に少し驚く

上「まーまーいいからいこーぜ！」

「はーい」

『おい』

背中から大好きな人の声が聞こえる

振り返りたくないな、なんとなく

「おー、勝己じゃんか」

『んでてめぇらだけで飯行くんだよ』

そんなの察してほしい

だって

「彼女、いるでしょ、いってあげたら」

『は？』

上「そーそ！ご飯でも食べたら？一緒に」

上鳴は若干嫉妬入ってるな

そういうと勝己は機嫌の悪そうな顔をした

『そんな必要ねぇだろ、別に』

「…あるよ、だから、いってらっしゃい」

『…っち』

舌打ちをしていってしまった

本当はこんなこと言いたくもない

でも今日も私は勝己の背中を見ているだけだ