ただ勝己の背中を見ているだけでいい (ページ16)

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14話ページ16

「はい」

私は焦凍に甘えてしまった

でも、私だって焦凍を傷つけないようにしたい

こんなにも助けてくれる、優しい瞳で真っ直ぐに見てくれる焦凍を好きになっていけるはずだ

私が返答するとまた優しい顔で私を見て

焦「大切にする」

そう微笑んだ

あたたかくて眩しい

そうやって遠回りの道を2人で、手を繋いで帰った

翌日

教室に入った瞬間、囲まれた

さつじゃない

A組の皆んなに

茶「ついに轟くんと付き合ったんやね！」

「そうなんだけど、でもなんで知ってるの？」

芦「ふふふ、昨日手を繋いで帰ってるのを見たっていう目撃情報が」

なにそれこわい

焦「そう言うことだから、Aは俺のものだ」

背後からそんな一声が聞こえた

「な！」

そんな事を急に背後で言われて照れない人はいないだろう

焦「顔が赤いぞ」

「…焦凍のせいでしょ」

朝かららぶらぶだと上鳴や瀬呂に冷やかされる始末であった

今日もなんだか焦凍のおかげで心がかるい

勝己にふと目を配ると俯いたまま静かに座っていた

めずらしいな

付き合った途端焦凍は無自覚なのか狙ってるのか私を照らさせてくる

焦「なぁ、好きだ」

クラスの人がいても平気でゆってくる

焦「抱きしめたい」

「教室でそんな事できるわけないでしょーが！」

焦「じゃあ教室じゃなきゃいいのか」

「…それは、否めないけど」

わんこのように甘えてくる

「心臓、いたいかも」

焦「心臓弱いのか！？今すぐ病院にいこう。俺がひめだきで連れてく」

「やーめーてー！」