なみだぼくろとオオカミ。（黄） (ページ9)

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貴『兄ちゃんどいて。』

横山『…ん。』

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ソファーにどん！と座ってる風呂上りの兄をどかす←

色白な私の兄は風呂上りからか、ほんのり赤くなっている。

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貴『…兄ちゃんはアイツ覚えてる？』

横山『…あいつ？』

貴『なみだぼくろ野郎』

横山『ふはっ笑

なつかし。笑』

貴『あ、覚えてるんだ。』

横山『そりゃ昔ずっと遊んでたもん笑』

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『アイツ、男前になってるやろなぁー笑』なんていってコーヒーを口に含む。

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横山『…あつっ！！』

貴『バカでしょ。』

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今ね、そのなみだぼくろはかっこよくなってるよ。

…世間的には。

私にはわかんないけど。

あと、モッテモテだよ。

もう、むちゃくちゃ。

…また、私にはわかんないけど。

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横山『お前らずっと一緒におったよな。笑』

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まぁ、小さいころはね。

仲良かったけどさ。

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横山『ずっと手つないで、

ずっと笑いあってて、

幸せそうにはしゃいでたもんな』

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そういって兄ちゃんは少し冷めたコーヒーをまた口に含んだ。

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横山『…あつい。』

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…まだ熱かったみたいだけど。←

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