なみだぼくろとオオカミ。（黄） (ページ17)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:376,044 hit

１７ページ17

・

・

貴『ほんっと信じられない。』

錦戸『…今回は、んまにありがとう』

貴『ほんとだよ…』

・

・

あのあと結局オオカミをつれて下駄箱へ直行。

あーもう。転校生に嫌われたらどうすんの

私泣くぞ。

第一印象最悪じゃん…

・

・

貴『どーせ女の子と用事でもあるんでしょ』

錦戸『…まぁ、おん』

貴『…じゃあもうその女の子のところいってらっしゃい。』

・

しっしっ、となみだぼくろを突き放す。

唇をキュッと結んで

一階の廊下を歩いて行った。

・

一階は先輩の教室

あー。今日は先輩か。

女遊び野郎め。

つか、上履きのかかとを踏んで歩くな。

気になるわ。

・

・

貴『…よしっ。』

・

気合を入れなおして靴を履く。

そういえば小学校の頃、オオカミの靴がなくなったとか言って二人で一緒に探したっけ

あの時のあいつの顔一生忘れない。

・

錦戸『く、靴っ…』

・

今にも泣きだしそうでうつむいて。

唇キュッとして。

いやぁ…懐かしささえ覚える。

・

・

今は全くかわいげのないオオカミへと変化したけどね。

・

・