なみだぼくろとオオカミ。（黄） (ページ11)

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貴『…なにしてんの』

錦戸『…別に。』

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朝、登校のために外に出たら

なきぼくろが寒そうに立ってた。

…女の子でもまってんのか？

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貴『…』

ま、いっか。

と思って構わず学校へと歩き出した。

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…いや、歩こうとした。

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貴『…？どうしたの？』

錦戸『…』

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オオカミに捕えられる。

あ、抱きしめられたんじゃなくて腕を掴まれただけなんだけどね。←

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貴『…あの、私行ってもいい？』

今日日直だから早く行きたいんです。

そうしたら、なきぼくろが悲しそうに私を見る。

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錦戸『…昨日の、嘘やから』

貴『…？』

錦戸『…やから、そのー…

…構うなっていうん、嘘やから！』

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『そ、それだけ…言いに来た。』とマフラーに顔をうずくめる。

寝癖かな？前髪がぴょんっとはねてる。

なんとなく触りたくなってオオカミに近づく。

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貴『…』

憎たらしいくらいサラサラな髪をなでる。

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錦戸『…ん？』

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触られたのが分かったのか顔を上げる。

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髪を触ってて距離が近かったからかな、

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オオカミとの間。残り、

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貴・錦戸『…っ//』

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２cm。

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