森本刑事の恋愛日記７【完】

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「おかえりなさい」

『ただいま、遅くなってごめんね』

「ううん。買い物ありがと。重かったでしょ？」

『っあ、』




珍しく私より先に帰宅していた琢磨がお出迎えしてくれた。


その瞬間、買い物袋は琢磨に奪われキッチンへと運ばれようとしている。


奪われたというか、重い荷物はいつも琢磨が持ってくれてたしその流れで買った物を片付けることも琢磨は手伝ってくれていたから、いつも通り琢磨はそれを手に取った。







「夕飯、もうすぐできるよ」

『ありがとう。私、これの片付けやるね』

「いいよ、俺やっとくから。手洗っておいで？」

『でも、ご飯の準備が』

「もうあっためてるだけだからさ」

『片付けくらい私やるよ』

「いいっていいって」






頑張って止めようとするものの、琢磨の優しさに勝てる優しさを私は持っていないみたい。



スタスタとリビングへ歩く琢磨についていくのがやっと。






「……あ」

『……ん？』



すると、突然琢磨は立ち止まった。



くるりと私の方へ向きを変え、買い物袋をじっと見る。






『………なにか、』

「………何か変なもん買ってきた？」

『へ』

「だって、俺に中身見られたくないみたいじゃん。あ、あれでしょ、1人で食べるためのアイスとかお菓子買ってきたんでしょ！」

『え、違うよ！』







さすが刑事さん、鋭いなぁなんて一瞬尊敬した時間を返してほしい。

いや尊敬は本当にしてるんだけど。





「嘘つかないで」

『違うって！笑』

「笑ってる！初犯じゃないな？吐きなさい！」




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