森本刑事の恋愛日記７【完】

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今日は朝から捜査会議。


こんなこと言っちゃ悪いけど、正直ちょっと緩い事件だからめちゃくちゃ眠い。





犯人はわかってて、今日の夕方に逮捕しに行く予定。


今日は早く帰れそうかな〜。


あんまりAを1人にしたくないし。
　





やっと待ち望んだ昼休憩、呑気に先輩たちと談笑しながらお弁当を食べていれば鳴り響いた着信音。








画面を見れば、発信元は高橋さん。


あれ、今回の事件は解剖の依頼してないけどな。


Aに何かあった？








「…ちょっとすみません」

〈おぉ〉

「もしもし？」





席を立って先輩から離れ電話に出る。








高橋「森本さん！早く病院来て！」

「え？」

高橋「Aちゃん陣痛きた！」

「え！？」

高橋「いいから早く！！！」

「、あ、はい！！」










〈どうした？大きい声出して〉

〈なんかあったのか？〉



席の方に戻れば、俺の非常事態ぶりを見た先輩たちが変な顔をする。






「あの、えっと、妻が、あの、」

〈落ち着けよ〉

「今妊娠してて、それで、えっと、陣痛が来たみたいで」





急いでお弁当を片付け、カバンに詰め、ジャケットを手に持って。






「行ってきていいっすか！？」

〈行ってこい〉

〈後は任せろ！〉

〈気をつけてなー〉

「すいません、ありがとうございます行ってきます！！

っあぶね、」








優しい先輩たちに見送られ、俺は足を滑らせながらも走り出した。












〈森本が父親かぁ〉

〈ぽくないっすね〉

〈それを言っちゃあな〉

〈まあ奥さんしっかりしてるから、大丈夫だろうよ〉

〈綺麗な人でしたよねぇ、式んときしか見てないけど〉

〈ラブラブってやつだな〉

〈俺もちゃんと家庭顧みないとな〉

〈その辺は森本の方が上手くやりそうっすね〉

〈うるせぇなお前〉

〈………まぁあいつ色々あったし、今度は上手くいくといいですね〉

〈だな………〉

〈俺も、子どもと遊んでやらねぇとな…〉


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