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16.gojo ページ18

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彼女は今、通常の半分の呪力で活動をしているが、全ての呪力を解放した彼女の強さは桁違いだ。

呪術師は基本、自分の呪力に伴い呪術で使う呪力の量を調節する。

故に、呪力があればある程強くなる。

然し、彼女はその半分の呪力で僕と同じ特級術師まで登りつめたのだ。




「呪術…?特級術師…?よく分かんねえけど、鬼禱先生が滅茶苦茶強いって事は分かった。」


「そういう事、だからあんまり怒らせない方がいいよ。」




彼女を怒らせると、僕でも手が付けられない。

悠仁が隣で、美人で強いとか最強だなとブツブツ言っているがよく分かっているじゃないか。

流石は僕の(・・)Aだろう。




「でも、鬼禱先生右眼もすっげえ綺麗だよな〜。初めて見たよあんな色。」


「ね〜、僕も初めて見た時吃驚した。でもねあの眼、幽霊見えるんだよ。」


「………へ?」




何言ってるんだという眼を向けられたが事実なのだから仕方が無い。

彼女のあの透き通る様に綺麗な眼は、鬼禱家に代々伝わる特別な眼だ。




霊眼(れいがん)




一般人でも稀に、幽霊が見える者やオーブが見える者はいるが、鬼禱家に伝わる霊眼はやや特殊だ。

いや、百年に一度生まれる鬼才である彼女だけが、特殊なのかもしれない。




「死んだ者の霊がハッキリと見えるんだって。更には声も聞こえる。声と言うか、感情だね。なんならAは僕とかそれなりに仲良い人なら生きてる人間でも感情を読み取れるよ。」


「なにそれすげえ!!!俺オカ研入ってたんだけど幽霊一回も見たことねえんだよな〜。」




呪いと幽霊は全くの別物だ。呪術師で呪いが見えようが幽霊は見えない者が大半だろう。

それが透けてるとはいえ、ハッキリと人の形として見えてしまい、更には声も聞こえてしまう彼女は目と耳に常に大量の情報が入る。

霊は良いものも悪いものも人に憑く。

故に、彼女は人混みが苦手だ。




「でも、その霊のうちの怨霊ってやつが彼女の呪術師活動を手助けしてくれてるんだよ。」




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作者名:HamA | 作成日時:2020年10月20日 21時

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