F#51 告白大作戦

#20 ページ21

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さぁ、押すのよ。柊A！


人差し指でポチッとすれば良いだけなのに、何故かそれができない。

家に帰って、中島さんの助言をもとに石川さんとのトーク画面を開いたのだが、


「やっぱり迷惑がられるかも...」


そんな思いがぐるぐると。

　

もう、お誘いの文章はできているのに、あと一歩のところなのに、

私の短所である、変なところで弱気ボタンが作動してしまった。



今日は一旦やめようか？

でも、ここでやめたら一生誘えないよね、



「・・・ええぃ！もうどうにでもなれ！」


こいうときは勢いが大事って誰かが言ってたよね、


スマホをポンッとベッドに投げ、立ち上がる。
これで断られたら諦めよう、なんて考えながら。




ﾋﾟﾛﾝｯ




思わず肩がビクッとしてしまう。

石川さんからかな？
　

バクバクとうるさい心臓を落ち着かせるように、ふぅと息を吸って吐く。


スマホを手に取り、確認してみると...、



『いいですよ、明後日でも良いですか？』



やばい、泣きそう。
ガッツポーズとかしても良いかな？




ーーーーーー




上がりすぎたテンションを抑え、明後日に向け持っている服をずらりと並べてみる。


なに着よ？
デート...って言っていいのか分かんないけど、男の子と遊びに行くんだから可愛い方がいいよね。


友達に勧められて買ったワンピースを手に取ってみる。

「これじゃ挑戦しすぎだよね、」

これはなしっとワンピースを片付ける。



じゃあこれ？
パンツを選んでみるが、

「女子感なさすぎかよ、」

これもなし！




あぁー、どうしよう？
完全に見切り発車だけで行動してるけど、



『Aちゃん、困ったときはなんでも相談してね！』



ふと、そんな宮下さんの言葉を思い出す。

あれは多分、仕事のことで言ったんだろうけど...。




でも、このままだと気付いたら明後日になってそうだし。


そんな言い訳とともに、宮下さんに電話をかける。





こういうときこそ先輩を頼らなくては、
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