【モブサイコ100】はやく私の平凡を返せ！！

呪いにもいろいろある ページ19

「エ、エロサイトのワンクリック呪い?」


私は思わず吹き出す。

師匠は私のことをギッと睨んでから


「違法な十八禁サイトで肩に呪いをかけ、料金を振り込ませるのです…」


などとほざいた。



そんな呪いがあってたまるか。


今私は、霊とか相談所にいる。

依頼人さんが来ているので、モブ君とソファーに座って待っている。


ちなみに私はイヤホンをつけて音ゲーをしている。

だが、師匠と依頼人さんとの会話が聞こえるように、音量はだいぶ小さめにしてある。


「今は呪いも電子化が進んでますからねぇ」

「いやいやいや」


どうせ、肩がこってるだけだろ。

だってほら。


「呪術クラッシュ!」

※要するにマッサージだが、霊幻の必殺技である。


「どうですか?呪いは消せたと思いますけど」

「疑ってすみませんでしたｧ!すっかり良くなりましたよ!!」


もう最高…

笑いを堪えるのに必死で、ゲームどころじゃないっ…



「えっと、マッサージ40分コースで3800円です」


モブ君、マッサージ代って…

面白いからいいけど…




「ほれ、食うだろ」

師匠が私たちにたこ焼きを差し出してくる。


「あっ、じゃあいただきます」

「たこ焼きだぁ!師匠大好き!!!」


そういって私はたこ焼きを頬張る。


「はあ…うま」

たこ焼きなんて久しぶりだなあ。

うまい…


熱々のたこ焼きを普通に頬張る私のことを、何故か師匠が奇異の目で見つめてくる。

私何か変なことした?



「霊幻師匠、どんどんマッサージ上手くなっていきますね」

たこ焼きをつまようじに刺し、モブ君がそう言う。


「まあな、整体の本読んだり、いろいろ努力した甲斐があったぜ。ああ、勿論霊能力あっての効果だがな、はむ」

じゃあ霊能力使えよ!!


そう言いたかったが、その言葉はそっと胸に仕舞った。

私はこの数日で気づいたことがある。

それは、師匠が自称霊能力者だということだ。


だが、師匠は決して悪い人でないことも分かった。

依頼はちゃんと解決するし、お金もそんなにとらない。

しかもラーメンおごってくれるし…


「あっちいいいい!!!!」

師匠がそう叫ぶ。

何がそんなに熱いんだろうか。


だが、モブ君が師匠の落としたたこ焼きを超能力で浮かせる。


「師匠、僕思ったことがあるんですけど」

「珍しいじゃねえか、お前から語るなんて」


二人が何か話していたけど、私はよく聞いていなかった。

帰宅部最強とか聞こえたけど…



ちなみにたこ焼きは私が全部食った。

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