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シャン、、、
桜吹雪が舞った
「よぉ、おんしが主か?」
オレンジの透き通った目が私を覗き込んできた。
私はその瞳を美しいと思った。
と、同時に
愛おしいと思った。
「わしは陸奥守吉行じゃ。そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られちゅうね。
土佐じゃー名刀として評判やったがやけど、龍馬の時代じゃ、もう刀は時代遅れじゃった。
けんど、それが世界というもんぜよっ!」
彼はクシャッとした笑顔で私に向かって言った。私は近侍の清光の声でハッとした。
「ねぇ、大丈夫?」清光は心配そうに言った。
うん、大丈夫。私は清光に言った。
一瞬時間が止まった気がした。
前にもこんな経験をした気がした。
それがいつ、どこだったかは忘れた。
だが懐かしく、気恥しい気がした。
「はじめまして、陸奥守吉行。今日からこの本丸で一緒に暮らそうね。」
私も負けん気の笑顔で答えた。
これから、私と陸奥守吉行の物語が始まる。
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作者名:牛乳寒天 | 作成日時:2020年1月2日 10時