轟洋介の彼女さん。

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目が覚める、辺りを見回すとネオンの光がチカチカと点滅していて、薄暗い。隣にはマドカちゃんと唯ちゃん私も含め三人とも縄で縛られていて柱に括り付けられて身動きが取れない状況だ。


私が起きたのに気づいたのか、そのグループをまとめている頭が話し掛けてきた。






「一番にお目覚めか？本当はそのお隣の唯って奴だけで良かったんだが、ずっとコバンザメみたいにお前ら二人くっついて帰るもんだから、邪魔でよォ。鳳仙に仕返ししてぇからって彼奴の妹を拉致ったが、お前ら二人はどうするかなァ」


『ねえ、私を置いてこの二人解放して。…鳳仙に仕返ししたいなら、ここへの案内役が必要でしょ。唯は私の大切な友達だから、絶対鳳仙を連れて助けに来る、だから、この二人は解放して』






私の発言がツボに入ったのか、ガハハと大口開いて笑い転げている。私は怖くて震えてるし、轟くんに会いたい、助けて欲しい。けれど、友達を救えるなら、轟くんならきっと助けに来てくれるから。…望みは薄いが彼がこの提案に乗ってくれるといいが、どうだろうか。






「いいぜ、解放してやる。……お前らの高校ってお嬢様学校らしいなァ。彼氏とか家族脅せばがっぽり金も手に入るんじゃね？てことで、そいつら解放して、道に捨ててこい。」






よし、乗ってくれた。彼女達を解放する時に丁度目を覚ましたのか、唯ちゃんとマドカちゃんが声を上げる。






「お前ら！Aに手出すんじゃねえぞ！A！Aー！」


「Aさん！離して…！」






よし、これでいい。……後は待つだけ。
…正直とても怖いし、逃げ出したい。けど、私の彼氏は絶対すぐに駆けつけてくれるから、大丈夫。轟くんは強いから。

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