45 ページ46
「え、どういうこと……わかんない」
「……轟ちゃんと、その女の子が彼女」
「えええええ！？」
関さんは見かけによらず、リアクションが分かりやすかったり反応が可愛いなと思わずくすっと笑ってしまった。関さんに村山さんが説明すると、漸く気付いたようだ。話しがひと段落したところで私がお礼も兼ねて声を掛けた。
『助けていただいてありがとうございました。清邦女子高校三年の鳴瀬Aです。……あの、洋介とはお知り合いですか？』
「俺が巻き込んだから、気にしないで。……元鬼邪高校の先輩、轟ちゃんとは数回喧嘩したかな」
『先輩だったんですね。…先輩と喧嘩……なるほど』
村山さんは先輩なのに洋介は呼び捨てしていたのか、と思いながら彼をチラッと見ると黙って村山さんを見つめていた。何か言いたいことがあるのか、やや怒っているような目つきだ。
「おい、村山。俺はいいけど、Aだけは巻き込むな。あと、そいつらと同じグループの奴らが昨日俺に絡んできたわ」
「"さん"な。__それは悪かった、二度と巻き込まねぇよ。え、轟ちゃん絡まれてたの？………ま、怪我するような相手じゃねぇか」
「じゃあ、俺とAは帰るから。早めに片付けとけよ」
「分かってる。……ん、じゃーね」
昨日絡まれていた事を何も知らされていなかったので、思わず洋介を二度見してしまった。見た感じ怪我もして無さそうなので、洋介には余裕の相手だったみたいだ。洋介は帰ると一方的に言うと、村山さんの返答を聞かずに私の手を握りすたすたと歩いていくので、慌てて三人に会釈して、彼の背中を追いかけた。村山さんは薄く笑いながら小さく手を振ってくれた。
『洋介、来てくれてありがとう。どうやってナイフ落としたの？』
「どういたしまして。___ああ、ただの石。投げて当ててそれで落とした」
『なるほどね。あ、そうだ、用事って何だったの？』
「喧嘩売られたから、買ってきた」
『ああ…』
帰る道中で彼に質問をした。石を投げて、手に当たらせるくらいにはコントロールがいいのだなと新たに分かった。用事を聞くと、如何にも不良らしい回答が返ってきたのでそれ以上は深く追求せず、他愛もない話をしながら帰った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 290人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
可愛。(プロフ) - 小松ミナさん» どういたしまして´`*！ (2022年10月24日 18時) (
レス) id: fdd7cf983f (このIDを非表示/違反報告)
小松ミナ(プロフ) - ありがとうございます。またチャレンジしてきます！ (2022年10月24日 17時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
可愛。(プロフ) - 小松ミナさん» それは良かったです´`*はい、プロフコピーで大丈夫かと！念の為検索できるか確認してきたので、大丈夫だと思います！◎ (2022年10月24日 16時) (レス) id: fdd7cf983f (このIDを非表示/違反報告)
小松ミナ(プロフ) - ハイ(//∇//)しかもまたお話更新で、朝から気持ち上がりました⤴︎ありがとうございます♡あと、Twitterお邪魔したいのですが見当らなくて…プロフ記載をコピーで大丈夫ですか？そちらの洋介さんも読みたくて(๑˃̵ᴗ˂̵) (2022年10月24日 6時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
可愛。(プロフ) - 小松ミナさん» 確かに、こんな助けられ方するならいいですよね´`*最初は村山さんに全て助けてもらおうと思ったんですが、ここは轟に助けてもらった方がいいかなとおもってそうしました！そして村山さんには受け止めてもらう係になってもらいました、ときめきますよね❀. (2022年10月24日 0時) (レス) id: fdd7cf983f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：可愛。 | 作成日時：2022年9月29日 14時
