03 いとしさへの帰結 ページ5
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自チームが自分以外全員辞退したことを絵心から聞いた天使は、やりすぎたかなと思いながらも、やっぱり
少しは楽しめると思っていたのに、こんなことなら冴を追って早々と海外に行ってしまえば良かった、なんて。
"俺の、隣にいろ"
感情が薄いだとかサッカー以外に興味がないだとか、そんな風に言われることが多い冴だが天使には彼のことは手に取るように何でも分かった。言葉は少ないし口が悪かろうと、彼の言葉には嘘がない。それが何よりも心地良く感じられて、好ましいと思っていた。
冴とするサッカーは楽しかったし、相手もそう思ってくれているという確信があったから。珍しくストレートな言葉で自分を求めた冴の手を取ろうと本気で思っていたのだ。隣も背中も任せられると、そう思った唯一の存在。
でも本気で冴を想うからこそ、ふたりが一緒になった先に待つのは停滞なのでないかと天使は懸念していた。
幼少期から肩を並べて落ち着いた関係は相互依存だと自覚している。少なくとも、こちら側は。
だからこそ、自分が冴に手を引かれるのでもなくその反対でもなく。お互い成長したその先で落ち合いたいと、そう思ってしまった。
依存は何も生まないことを知っている。全てを曇らせることを、天使は知っているから。
そう告げたときの冴の表情を思い出す。
───────んじゃ早く迎えに来いよ、馬鹿
勝気な笑みを浮かべていたが、どこかその瞳は寂しそうに揺れていて。いつも隣には
合わせた拳が恋しかった。冴の片割れは自分だと主張したかった。
チームメイトが居なくなったことで二次選考までの期間を個人トレーニングに当てられた天使は、ただそれをこなすだけの機械になるしかない。
「…退屈、だなあ」
二次選考で何か面白いことがなければ自分の日本サッカーへの献身は報われないと、絵心に文句を言いたい気分になった。彼の目にかかった原石の中に、本物はいるのか。
独りになった部屋は11人を押し込めるものだったから不相応に広くて、落ち着かない。寂しがり屋は存外自分もかもしれないと、静寂に満ちた部屋の中で思わず天使はわらった。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼します。私男主の愛され大好物なので嬉しいです！ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです！ビーコンレタスも好きです()更新頑張ってください！ (5月5日 17時) (
レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - めっちゃ好きです！続きが楽しみです\(//∇//)\ (2023年2月2日 16時) (レス) @page3 id: 94c427d0c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - この時点で天使くんの設定が練りに練られてて最高です😭😭更新楽しみにしております…！！ (2023年2月1日 22時) (レス) id: aa78decd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：國枝 | 作成日時：2023年2月1日 18時
